最後に

カウンターを仕掛けつつ、耐えてエネルギーがある選手を投入して勝負するというゲームプラン自体は間違っていた訳ではないだろう。

実際イランは攻め疲れ、延長戦では中島が美しいゴールを2発撃ち込んだ。交代要員の豊川も完璧な仕事をこなし、マークが中途半端になってしまったイランの守備陣を打ち破った。しかし、問題はゾーンディフェンスがU-23という年代でも完璧に出来ていないということだ。

戦術の浸透は育成年代でも積極的に行われるようになっており、U-13の試合でもトップレベルのチームは組織的に試合を進める。結果を出すために、守りに拘ることに間違いはない。

しかし、本当に守りきれるチームを作るためには、緻密な調整が必要になる。個の力で抑え込んで誤魔化し、相手の雑さに救われる。このままでは、トップレベルでの試合で守り切るのは難しい。

個々の選手達が輝きを見せ始め、試合の中で成長し始めている今、組織の調整こそが大きな鍵になる。そして、それこそが日本の育成年代に欠けてしまっている部分なのではないだろうか。

勝てばオリンピック出場が決まるイラクとの準決勝は、本日22時30分(日本時間)にキックオフされる。

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