先日、国賓として来日すると石破茂総理大臣と会談に臨んだブラジルのルーラ大統領。
27~29日にはベトナムを訪れ、ルオン・クオン大統領との会談を行った。
ブラジルとベトナムは経済面での連携をさらに強化することになったが、サッカーでも協力関係を強める模様。『Báo Thanh Niên』によれば、両大統領は両サッカー連盟の覚書にも調印したという。
ルーラ大統領は、ベトナムとブラジルが二大コーヒー生産国であるという類似点を挙げつつ、サッカーへの情熱が両国の絆でもあると述べたそう。
また、ベトナム代表FWグエン・スアン・ソンがルーラ大統領の現地訪問にともない特別栄誉を受けたとのこと。グエン・スアン・ソンは大統領から「彼はブラジルとベトナムが協力すれば何を達成できるかの証」と讃えられた。
グエン・スアン・ソンことラファエルソンは、ブラジル出身のストライカー。27歳の彼は2018~2019年にはべガルダ仙台に在籍した元Jリーガーでもある。
2019年12月からベトナムで暮らしており、昨年末にベトナムへ帰化。「東南アジアのワールドカップ」ともいわれるASEAN三菱電機カップでベトナム代表にデビューすると7ゴールで大会得点王になり、チームの3位躍進に貢献した。
勲章を授与されるなどベトナムで国民的英雄になったが、大会中に骨折の重傷を負い、現在はリハビリ中。そうしたなか、母国の大統領から、ベトナムとのつながりを象徴する存在と讃えられていたようだ。
なお、ブラジルでは多重国籍が認められており、そもそも国籍を離脱するという考えがないとか。