『Guardian』は「イタリアのサッカーリーグが、23~25日に行われる試合においてエジプト政府への抗議活動を行うことを発表した」と報じた。

10日に行われたローママラソンで掲げられたことで話題になった『VERITA PER GIULIO』の黄色いバナー。

これは2月にエジプトで遺体となって発見された28歳のイタリア人学生ジュリオ・レジェーニの事件に関するものだ。

エジプトの首都カイロで労働運動を研究していたレジェーニは1月25日に行方不明となり、2月3日に死体で発見された。

そこには数日間にわたって激しい拷問を受けた跡が残っていたものの、当初は「交通事故で死去した」と発表されていた。

その後「犯罪組織によって殺害された」とエジプトは発表を変更しているが、イタリア政府はどちらの見解も支持していない。

イタリアでは彼の死に関する事件を詳しく調査することを求める世論が高まっており、ローママラソンでもそれを訴えるバナーが掲示された。しかし、エジプト政府はそれを断固として拒否している。

そして、そこで問題になっているのはイタリアのASローマでプレーしているエジプト人FWムハンマド・サラーについてである。

これらの抗議運動に対して賛成の立場を取ることが出来ないサラーは、今季でローマを離れる可能性があるのではないかとメディアによって推測されているのだ。

政治とサッカーは別とはよく言われることだが、それをなかなか切り離すことが出来ない現実を感じられる出来事である。

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