チームで一番の下手くそから上達してエースストライカーになった息子

4月は新生活スタートの季節だ。

これから新たな職場や学校に身を置くQoly読者も多いだろう。

その中には、新しい環境の中でサッカーをプレーし始める子供を持つ親御さんもいるのではないだろうか。

筆者も2児の父であるが、将来はプロサッカー選手を目指す長男がサッカーをしている。

そんな息子が3年前に少年サッカークラブに入団した当初は、チームの中でダントツで下手くそだった。それが今はエースストライカーとしてチーム得点王の座になれるまでに成長した

小学生ラストイヤーとなる今年は、市の選抜メンバーに選ばれることを目標に日々の練習に励んでいる。

今回は、私が息子のサッカー上達のために親の立場からサポートした内容についてご説明しようと思う。


親は本格的なサッカー経験なし

私はサッカーメディアでライターをしている立場にあるが、プレーの方はというと全くの素人である。

休日に知人とフットサルをすることはたまにあるが、学生時代にサッカー経験があったわけでもなく、あくまでサッカーは観る専門の人間だ。

きっと、私と同じようにサッカー経験のない親御さんは、子供のサッカー上達のサポートをしてあげたいけれど、自分はプレーができないからと腰が引けてしまう方も多いのではないかと思う。

ということで今回は、子供のサッカーの上達をサポートしてあげたい親御さん、特に自分自身はサッカーがプレーできない親御さんの役に立てばと思って記事をしたためた。

サッカーのテクニックの指導については他サイトに譲るとして、本記事ではサッカーのプレーができない親にも子供のためにしてあげられることは沢山あるということをご説明したい。

筆者が、子供のサッカー上達のために気をつけたポイントや効果的だと感じた工夫、心構えなどをご紹介したいと思う。

なお、小学生の子供を想定しているが、就学前の幼児や中学生以上の子供を持つ親御さんにとっても、共通する部分は多いはずなので、ぜひ参考にしていただければと思う。

息子のスペックも紹介しておこう。

プロサッカー選手を夢見る息子のスペック

  • 年齢:11才(今春から6年生)
  • サッカー歴:3年
  • 所属:地域の少年サッカークラブ
  • ポジション:LWG/CF


悔し泣きする子供を見て、サッカー上達のサポートを決意した

先ほどご説明したように、息子が小学校3年生でサッカーを始めたときは、親の目から見ても「他の子よりも明らかにへたっぴ」であった。 他の子供たちがリフティングの回数を伸ばす中で、息子はいつまで経っても10回続けばいい方だった。サッカーを始めたのが遅く、サッカー経験が少ないという点を差し引いても、やはり下手だった。

持ち前の走力だけは同学年の中では優れていたが、パスをすればボールは明後日の方向に飛び、シュートは遠くに全然飛ばない。

いつも快活な息子ではあるが、さすがに周りの子のように上手くサッカーができないことに引けめを感じるようになってしまったようで、クラブに加入してしばらく経ってから、練習の帰りにくやしさから泣いてしまった…。

このときに、なんとかサポートしてやらねばと強く思ったのだった。

それまでは「子供にサッカーを教えるのはコーチの役目」「素人の自分では教えてあげられることはない」「下手でも本人が楽しければいいじゃないか」と放任主義を決め込んでいた私だったが、それは間違いだったことに気づかされた。

上手くプレーできる方が楽しいに決まっているのだ。子供にだってプライドはある。

そこで、親として子供のサッカー上達のために手伝えることを模索し始めた。


工夫1:とにかく褒める。子供がサッカーを好きになることに全力を注いだ

"好きこそものの上手なれ"とはよく言ったものだが、これは子育てにおいても大切な考えではないかと思う。

「このままでは息子がサッカーを嫌いになってしまう」

そう思った私と妻は、何か小さなことでもいいから、毎回の練習後に息子の良かったポイントを褒めることにした。

「前よりもドリブルが長く続けられた」
「味方の足元ぴったりにパスを飛ばせた」
「シュートが遠くに飛んだ」

と、10回のうちの1回の成功を最大限にクローズアップし、大げさに褒めた。

私は専門家ではないので、このモチベート方法が一般的に良いのかどうかは分からない。

夫婦ともにサッカーのプレー経験者ではないので、褒めているポイントが指導者目線で適切なのかどうかも自信がない。

でもきっとそれでいいのだ。世界一、息子の性格を知っているのは他ならぬ私たち夫婦だ。

つまり、息子はモチベーションに非常に左右されやすいのだ。

かねてより面倒くさがりで、自分が興味のないことには一切見向きもしないが、一度興味をもってのめり込むと、とんでもない情熱を注ぎ込むタイプだ。

彼をやる気にさせるには、厳しい指導や叱咤激励ではなく、まずはサッカーを楽しいと思ってもらうことなのだ。

サッカーの練習にいくのが億劫になってしまったり、サッカーはしんどいものだと感じるのではなく、練習にいくのが楽しくなるように、サッカーのことを考えるのが好きになるように、褒めの姿勢を貫いた。


工夫2:子供の個性を尊重。得意なプレーを上達させることに振り切った

工夫1とも関係するが、息子との間で「ここだけはチームの誰にも絶対に負けない」という得意プレーを作ろうと決めた。

これは、所属している少年サッカークラブのコーチの方針に習ったものなのだが、いわく「日本の少年サッカーでは、苦手なプレーを減らすことを重視した指導が多い。だから、皆同じようなプレースタイルになってしまう。でも、苦手なプレーを帳消しにするぐらいの得意プレーを徹底的に磨けば、一人一人に"武器"ができる。苦手を克服するのは、その武器を発見してからでもいい」という話だ。

なんだか日本サッカー全体への提言のようにも聞こえるこの言葉に、私は感銘を受けたのだった。

入団当初の息子は、走力こそあったが、肝心のボールを使ったプレーはからっきしだった。ただ、ときおりスピードに任せて、直線的なドリブルでディフェンスをぶち抜きそうな予感を感じさせるシーンが見受けられた。

本人に聞いても、ドリブルで相手を抜けたときが一番楽しいとのことだった。

であれば、得意なドリブルをもっと練習してチームで一番上手くなろうという話をして、クラブの練習がない日もドリブルの練習に時間を割いた。コーチにもどうやったらドリブルがもっと上手くなるのかを積極的に質問し、課題を出してもらったりもした。

すると、徐々に1対1の勝率が上がり、時には上級生たちに手を焼かせる場面も増えてきた。

最高学年となった今は、名実ともにチーム一番のドリブラーである。

まだまだ走力に物を言わしているばかりで、細かなボールタッチや、周りを活かすチームプレーには課題が多いものの、息子がボールを持てば相手に「こいつは何かやりそうだ」と思わせられるようなアタッカーに成長したようだ。

「これだけは他に負けない」という強みがあると、本人にも自然とプレーに自信が生まれるようだ。

スピードを武器に、積極的に1対1を仕掛ける姿が時折あのオーバメヤン(追記:ワールドカップを経た今ならムバッペと言いたいところ)に見えるのは、親の欲目だろうか 笑

もちろん、サッカーでは、様々なプレーをオールマイティーにこなす選手もチームに必要だ。

しかし、苦手を潰すトレーニングに多くの時間を割いていれば、息子はいまだにチーム内での存在感は希薄だっただろう。

一芸に秀でた選手は観ている側も面白いものだ。

このままのプレーを続ければ、壁にぶつかるときがくるかもしれないが、今は快足ドリブルで相手をぶち抜く息子の姿が頼もしい。


工夫3:子供のサッカー脳を鍛える。プロのプレーを観ることで上達

これは、私が最も効果があったと思う施策だ。

私は仕事柄、家ではDAZN・スカパーで海外サッカーやJリーグの試合を観る機会が多い。 

その際に息子と一緒に観戦しながら「今のプレーはここがよかった」「あのフェイントを今度やってみよう」など、息子自身のプレーに繋げられるような会話をよくしている。

ハイレベルのサッカーを日常的に観ることで本人にとって吸収できるものも多いようで、海外ではネイマール、Jリーグでは伊東純也のプレーが特に気になり、彼らのプレーを繰り返し観ては、練習でも真似するようになった

やはり地域の中規模のサッカークラブでは、身近に自分の上位互換となる選手が見つけづらい(息子の場合はアクが強いプレーをするため余計に)。

プロサッカー選手の中で、具体的に手本とするプレイヤーを見つけられたことは、本人的にもプラスになったようだ。

「今日はネイマールのあのプレーを試してみよう」と、その日の練習で挑戦して、テクニックの幅を広げていくのを今は楽しんでいる。

特にDAZNの場合はフルマッチ動画だけでなくハイライト動画が充実しているため、主要な試合のハイライトを順番に観ながら、一つ一つのプレーについて息子とコメントしあう時間は、サッカー親父としては至福の時間である。

これがYoutubeのまとめ動画などであれば、画質が低く、映像に余計な演出が入ることで、同じような使い方はできない。また、扱っている試合数では現在、スカパーよりもDAZNに分があるため、DAZNの稼働率が非常に高い

ここぞとばかりに小学生の息子に、海外サッカーの魅力を熱く語っている父の姿はどうかと思わなくもないが、息子もいつからか、サッカーのプレーだけではなく観戦も楽しむようになった。

今はまだまだ、個人プレーや得点シーンにだけ注目しがちな息子だが、ゆくゆくは組織プレーやオフザボールの動きなどもプロから学び、サッカー脳を鍛えてもらいたいと思う。

また、副次的な効果として、食後に父子でDAZNを一緒に観る時間が日課となったことで、妻が自由に過ごせる時間を作れるようになり、夫婦円満にも繋がっていることも挙げておこう。

ともあれ、子供に視覚的にサッカーを教えるという意味で、DAZNを使って海外サッカーを観る習慣をつけることはおすすめだ。


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工夫4:iPadを駆使。子供のプレー映像を撮影して反省会

息子の練習には、私か妻が極力付き添うようにしているが、ただぼーっと待っているのも芸がない。

そこで、我が家では息子のプレーを映像に残すようにしている。

これは知人から勧められた方法で、最近は同じことをやっている親御さんも多いかと思うが、iPadのカメラでムービーを撮影し、親子で一緒に見返す時間を作っている。

息子のプレーする姿を思い出の映像に残せるという点と合わせて一石二鳥である。

少年サッカーに限らず、自分の体の動きを客観視するというのはなかなか難しく、口頭で言われてもなかなか要領を得ないものだ。

例えばリフティング一つ、シュート練習一つとっても、他の子供たちと比べてどこが悪いのか?というのを映像を観ながら考えることで、意識づけがしやすくなる。

これがスマホだと画面が小さすぎるため、親子で一緒に観るにはタブレットがちょうどいい塩梅だ。このために10万円ほどするiPad Proを買ったが、その出費は決して無駄ではなかったと言える。

なお、私がもともとiPadが欲しいと思っていたのは偶然で、決して息子をダシに使って買ったわけではないことは強調しておきたい。


サッカー未経験の親でも子供の上達のためにできることは多い

子供に直接サッカーを教えてあげることができなくて、はがゆい思いをしている親御さんは全国に沢山いるだろう。
でも、子供と一緒にプレーするだけが、サッカー上達のサポートではないと私は思うのだ。

子供がサッカーを楽しめるようにモチベーションをアップさせてあげることも、一緒にサッカーを観てあれこれ話し合うことも、プレーを撮影してあげることも、すべてが「一緒にサッカーをする」一環なのだ。さらに言えば、お母さんがおいしい食事を作ってあげることだって大切なサポートだ。

親が子供のサッカー上達のためにしてあげられることは、きっと思っているよりも多い。

今回ご紹介した、いくつかの工夫や考え方が何かの役に立てばと思う。


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