不思議な試合だった。

この試合で多く見られた瞬間が、そう感じさせてくれた。

2018プレナスなでしこリーグ2部第5節。バニーズ京都SCはニッパツ横浜FCシーガルズを相手に、ホームで0-2と敗北する結果に。

バニーズ陣内で進む時間が長い試合だったが、シーガルズが押し込んでいたのか?とも言えない。自陣でパスを繋ぐバニーズに対して、シーガルズが高い位置からプレッシングを続けているという構図だった。

ポゼッションサッカーVSプレッシングサッカーの対決とはいえ、「ここまで自陣からパスを繋ぐことに固執する必要があるのか?」と思うほどに、バニーズの選手達は90分間通して自陣でパスをつなぐことを愚直に続けた。

JFAの田嶋幸三会長は「日本らしいサッカーとは、しっかりボールをつないでいくこと」と話す。

そして、バニーズ京都SCは攻撃的なポゼッションサッカーを高く評価されるチーム。千本哲也監督による現体制は4年目を迎え、その熟成が進んできた。しかし今チームは「壁」にぶち当たっている。

今後日本代表も経験するかもしれない、その状況を読み解いていく。まずは試合の流れから解説しよう。