DAZNによりJリーグ各クラブの財政が潤ったことで2018シーズンのJリーグは移籍が活発化した。特に夏場に調子のよくないJ1チームは新外国人やJ2の活躍した選手を引き抜いた。松本から前田直輝を引き抜いた名古屋グランパス、山口から小野瀬康介を引き抜いたガンバ大阪を筆頭にシーズン開幕時は別チーム…ということは珍しいことではなくなった。

さて、まだまだJ2、J3に逸材はたくさんいる。既にJ1へ引き抜かれた選手も含めて編集部一押しの選手たちを紹介しよう。今回はFW編だ。

GK・DF編はこちら、MF編はこちらから。

オナイウ 阿道(レノファ山口→大分トリニータ)

日本人FWで得点ランキング上位に来るものは多くない。しかも年齢が若い選手が食い込むことはほとんどない。

そんな中、1995年生まれの選手がJ2とはいえ22得点をあげ得点王争いを演じたのは立派と言える。2017シーズンは1試合0ゴールであっただけにその飛躍がわかるだろうか。

ナイジェリア人の父と日本人の母を持ち、その身体能力は脅威の一言。跳躍力では頭一つ抜け、高校時代につけられた異名は“エア・マスター”だという。

難しい体制からのシュートでも決めてしまえる。8月の大宮戦ではハットトリックを達成するなど固め打ちも得意。その潜在能力というか可能性を夢見てしまうのは当然といったところか。

一方で簡単なシュートも外すその姿は往年のクライフェルトのようだ。

2019シーズンは大分トリニータへ移り二年ぶりのJ1を戦う。あとは、確実性さえ身につければJ1でも十分に戦えるだろう。11月には入籍も発表し、今季の責任感は人一倍大きい。