2017年にチェルシーを離れるまで、10年間ほどスカウトやディレクターなどを務めてきたマイケル・エメナロ氏。元ナイジェリア代表という経歴はあるが、それほど有名な選手ではなかっただけに、「謎のディレクター」とも呼ばれていた。
ジョゼ・モウリーニョやアンドレ・ヴィラス=ボアス、カルロ・アンチェロッティ、ロベルト・ディ・マッテオ、アントニオ・コンテら様々な指揮官とともにチェルシーのセットアップを担当してきた人物である。
今回『Telegraph』に彼が明かしたところによれば、なんとある監督から「アカデミー閉鎖」を求められていたという。
マイケル・エメナロ
「私はチェルシーのアカデミーを守った。圧力と疑問があった時にね。
ある監督が『アカデミーは必要ない』とプレゼンテーションしたことがあった。
その議論は、『時間がかかりすぎるものであり、我々にはそれが許されない。オーナーはアカデミーへの投資をやめ、他でお金を稼げる事業をすべきだ』というものだった。
ただ、それは私の考えとは違った。抗わなければならなかった。
オーナーのロマン・アブラモヴィッチを誇りに思う。なぜなら、彼は私を信頼し、主張に耳を傾けてくれたからだ。アカデミーに時間を与えてほしいという主張にだ」
誰がそんなことを訴えていたのだろうか…。
今季は補強禁止処分を受けたこともあり、タミー・エイブラハム、メイソン・マウント、カラム・ハドソン=オドイ、リース・ジェームズ、フィカヨ・トモリら生え抜きが多く起用されているチェルシー。
もし数年前にアカデミーが閉鎖されていたら、今季のスカッドはどうなっていたことか。考えるだけで恐ろしい事実である。
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