今年、再び世界的に大きなムーブメントとなった「ブラック・ライヴズ・マター」(BLM)運動。

5月にアメリカで黒人のジョージ・フロイド氏が白人警察官による取り締まり中に死亡した事件が発生したことで、人種差別に反対するデモが各国で行われた。

そして、そのスローガンを表すジェスチャーとなったのが「跪きポーズ」。

サッカー界でもこの運動への賛同を表すリーグやクラブが増加し、試合開始前にこのジェスチャーを行うことが多くなっていた。

しかし、逆にそれによっての対立も起こっているようで…。

『Sport Express』によれば、アメリカの実質2部にあたるオースティン・ボールドでプレーしているロシア人MFヴァレリー・サラムティンがチームから除外されたという。

その理由は、彼が「BLM」に賛同する跪きポーズを拒否したためだとか…。

ヴァレリー・サラムティン

「検疫後の最初の試合で、フィールドの全員がBLMを支持する跪きポーズをした。そして私はそれをしなかった。

それからクラブは私に質問をし、監督は『君は自分の行動をよく考える必要がある』と言った。

私は『なぜそうすべきなのかがわからない』と答えた。特に他の選手との衝突があったわけではない。

アメリカで起こっていることは問題ない。夏になってこの状況が誇張され始めたと思う。誰もが試合の前に跪いていた。だが個人に選択肢があればそれでいい。

クラブから提案された給与の削減を拒否したのは事実だが、同意したのは5人だけだった。生涯収入をすでに稼いだベテランだけだ。そして、私はほとんどの選手と同じく拒否をしただけだ」

レギュラーとしてプレーしていたサラムティンであるが、その後は試合のメンバーから除外されたという。オースティン・ボールドとの契約はまだ1年間残っていることから、彼は「この状況を解決できることを願っている」と話しているそうだ。

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