「ブライトンの三笘、フランクフルトの鎌田大地、レアル・ソシエダの久保建英など、最近成功している日本の“輸出品”は、楽しく、予測不可能で、エキサイティングな攻撃的選手だ。

『Guardian』などのアジアサッカー特派員であるジョン・ダーデン氏はこう述べている。

『最近、才能・センスがより強調されるようになった。これはサッカーのグローバル化がもたらした有機的なものだ。20~30年前と比べ、日本の子供たちは毎日、世界最高で最もエキサイティングな選手たちを見ることができるようになった。コーチたちも、日本にはテクニカルなMFやダイナミックなSBは有り余っているので、少し違う何かが必要だと認識していた。三笘らの成功は最高レベルでエキサイティングに輝けることを示すものであり、さらなる後押しになるだろう』。

彼の指摘は、この戦略の最も興味深い側面を示唆している。それは、自己達成だ。

森保一監督が、海外に拠点を置く30歳以下の選手だけで日本代表を構成することができるほど変化のスピードは速くなっている。ビッグクラブも日本へのスカウティングもより強めている。

要点はこうだ。育成に重点を置くことで、より完成された選手が生まれ、より完成された選手が生まれることで輸出が増え、輸出が成功することで関心が高まり(いまだに日本人選手は比較的安い)、関心が高まることでスカウティングが増え、スカウティングが増えることで育成意欲が高まり、育成意欲が高まることで育成に力を重点を置くようになる。これでサイクルの始まりに戻る。

そうしているうちに、日本代表は必然的にレベルアップしていくのだ。

カタールで日本代表がスペインとドイツを撃破したことは衝撃的だったかもしれない。

だが、番狂わせでさえ基礎の上にある。世界第3位の経済大国は、すでに有能なサッカーチームと有能なサッカーリーグを持っていたのだ。

ありえないほど大きな夢は往々にしてそうだが、一番になりたいという願望はどこか物足りなさを感じるかもしれない。

だが、日本サッカーは盛況だ。その証拠にヨーロッパのビッグリーグや最高のコンペティションを戦うビッグクラブを見ればわかる。彼らは自分たちはまだ始まったばかりだと信じている」

JFAが狙いをもって取り組んできたプロジェクトが好循環に結びついていると指摘だ。

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三笘らの活躍によって、日本人選手の海外での存在感はこれまで以上に強くなっているようだ。

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