かつてマンチェスター・ユナイテッドで活躍した元ウェールズ代表ライアン・ギグス。元恋人とその姉妹に対する暴行容疑で起訴されていたが、その罪に問われることはなくなった。
『BBC』によれば、イギリス検察庁(CPS)が起訴を取り消したという。
昨年8月、陪審員たちは4週間の裁判の末に20時間の審議を行ったものの評決には至らず。今月31日に再審が始まる予定だった。
検察は公判打ち切りを決めた理由を説明。元恋人と姉妹は一審で証拠を提出した際に損害を受けたために、再審で証拠を再提出するのに消極的だったという。
「これは軽々しく下された決断ではない。2人はメディアや世間の注目が集まるなか、何日もかけて証拠を提出したが、かなりの損害を受けた」とのこと。
検察側は彼女が再審に対して消極的な理由を解明するために長期間の取り組みを行ったというが、再度証人喚問を行うのは適切ではないとの判断に至った。
(ギグスの)強圧的で支配的な行動に対しての証拠は不十分なために有罪判決が出る現実性はなく、2人に対する残りの暴行容疑で起訴を進めるのは公共の利益に反するという結論に至ったとのこと。
なお、CPSの機能としては、犯罪自体の判断ではなく、起訴が適切か否かを評価する。
ギグスは不貞は認めつつ、身体的暴行や強要は否認していた。ただ、ギグスの著書でゴーストライターを務めた人物は、「彼は戻らない。誰も彼を雇えない」とサッカー界への復帰を否定的に見ている。