先日行われた親善試合のオーストリア対ドイツ。試合は2-0という結果で終わり、このところ不調が続くドイツがまた黒星を喫した。

話題になっているのはこの試合の50分過ぎに行われたプレー。

1-0とリードされて迎えたドイツ代表のユリアン・ナーゲルスマン監督は、GKのケヴィン・トラップに対して大きな声で叫び、何かを指示した。

そしてケヴィン・トラップはゴールキックを蹴ったあとで地面に倒れ込む。ルール上GKがプレーできなくなった場合は試合が続行できないため、しばらくアウトオブプレーとなる。

ドイツの医療スタッフがケヴィン・トラップに駆け寄ると同時に、ナーゲルスマン監督はトーマス・ミュラーを呼んで指示をしたほか、ベンヤミン・ヘンリヒスとカイ・ハヴァーツにメモが手渡され、戦術が伝えられていた。

もちろんこのあとケヴィン・トラップは何事もなかったかのようにプレーを続けており、おそらくドイツ代表の作戦として行われたものだと考えられている。

『Daily Mail』によれば、試合を放送していたオーストリアの『ORF』では、解説者の元オーストリア代表選手ヘルベルト・プロハスカが「あまりにも情けない行為だ」と批判したという。

ヘルベルト・プロハスカ

「これはドイツ全体にとって良くないことだよ。みんな可能なことだが実際にはやらない。トレーナーとしては短時間で情報を共有することも仕事の一つだ」

なお、ドイツ人解説者のトーマス・ケーニッヒ氏も「これは情けないね。ドイツ代表はそんなことをするチームじゃない」と嘆いたという。

ちなみに『Daily Mail』によればこのような手段はかつてチェルシー時代にジョゼ・モウリーニョ監督が使っていたとのことで、昨年ジョン・テリーがその手法を明かしていた。

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テリーによればモウリーニョが使っていたのは「同じチェルシーの二人の選手が同時に倒れることで、ピッチの外に出されて試合を再開されることを防ぎ、進行を妨げる」というものだったそう。

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