J1初挑戦ながら開幕から4勝1分の無敗で首位に立ったFC町田ゼルビア。

しかし3日に行われた明治安田J1リーグ第6節では、サンフレッチェ広島を相手に序盤からペースを握れず、ホームで1-2と敗れ今季初黒星を喫した。

「すごくいい勉強になったゲームでした」と試合を振り返った町田の黒田剛監督。注目された上位対決での“入り”についてはこう語る。

「強豪サンフレッチェが相手ということで、我々としても球際や切り替えなど彼らの意図するところ、または彼らの得意とするところで、しっかり真っ向勝負したいということで入りました。ただ、いま思えば前半立ち上がりから硬さなのか、出足のところ…セカンドボールの回収率でいうと、広島さんのほうがやっぱり一枚上手だったなという印象です」

試合は広島が31分に大橋祐紀のゴールで先制。後半に入っても55分、黒田監督が「ちょっと不運だった」とこぼしたPKで満田誠の追加点を許す苦しい展開となる。

しかし直後の選手交代で通常の4バックへ戻し、より町田らしさを押し出したことで試合の流れは徐々にホームチームへ。82分にロングスローから相手のオウンゴールで1点差とすると、その後もパワープレーで広島ゴールに迫った。追いつくことはできなかったがチームの現状の力は発揮できた一戦だったと言える。

それだけに、黒田監督の会見でも広島の実力を素直に認める言葉が目立った。

「ボールを動かすテクニカルな部分が一枚上手でしたし、ポゼッションに関してもすごく洗練されているなという印象はありました。ただ、我々も人数で粘り強く、または1対1の攻防というところで負けないようにと、なんとか踏ん張って失点をしないように頑張ってやりました。取られたくないような形、ボックス内に侵入されながらワンタッチで落とされてというようなところでの失点だったので、そこに関して大いに反省しなければなりません。もう1回映像を見直して改善していきたいと思います」

再び中3日で迎える次戦、町田は7日(日)に川崎フロンターレとアウェイで対戦する。

「今回のようにやられながら気づくこともあります。4連勝とはいえまだまだ完璧なゲームができているわけではないので、まずここでしっかりともう一度自分たちのサッカーというものに立ち返り、連敗しないようにもう1回アグレッシブに今までやってきたことをさらに強度高くやれるようにしていかなければならないと改めて思いました」

試合後、選手からは今季初めて先制を許す展開にやはり戸惑いもあったという声が聞かれた。敗戦を含め、いつかは訪れるもの。FC町田ゼルビアにとってはここからが本当のスタートと言えるかもしれない。

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J1で初黒星を喫した町田が、次の川崎戦でどのような“反発力”を見せられるか。今後の上位戦線を占う意味でも注目だ。

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