パリ五輪で騒動になったアルジェリアのボクシング選手をめぐる問題。
今大会の女子66キロ級に出場したイマネ・ケリフは、昨年行われた世界選手権で性別適格検査をパスできずに、国際ボクシング協会(IBA)から失格を言い渡されていた。
ただ、IBAはロシアが主導する組織で、国際オリンピック委員会は、財務、ガバナンス、倫理、審判、ジャッジに懸念があるとして、2019年に資格停止処分を科している。
そのケリフは9日に行われた中国選手との決勝に勝利し、金メダルを獲得した。
アルジェリアのサッカー界からもそれを祝福する声が寄せられている。
元アルジェリア代表ソフィアヌ・フェグリは「リスペクト」とケリフのSNSにコメント。また、アルジェリア代表リヤド・マフレズは、ケリフの金メダル獲得のニュースをリポストしつつ、敬礼の絵文字で讃えていた。
そして、ミランに所属するアルジェリア代表イスマエル・ベナセルは、ケリフとの写真をSNSに投稿して、こう綴っていた。
「ケリフ、オリンピックチャンピオンおめでとう!
ヘイト、誤った情報、容赦のない行為にもかかわらず、彼女は金メダルを獲得し、アルジェリアの名誉を称えるために精神的に強くあり続けた。
彼女の戴冠式は、アルジェリア全土の誇りとインスピレーションの源であり続けるだろう!
彼女とともにUNICEFアルジェリアのアンバサダーであることを誇りに思う」
ケリフとベナセルは、2026年までアルジェリアのユニセフで大使を務めることになっている。
今年1月に大使に任命された際、ケリフは「ユニセフ親善大使に任命されたことは大変名誉なこと。特に南部の僻地に多くの子供たちがいて、大変な苦しみを抱えている。私はその僻地で育ったので、環境をよく知っているし、子供たちの苦しみも分かる。なので、ユニセフと協力してアルジェリアの子供たちを支援できることを嬉しく思う。私は誇りを持って彼らのそばにいる」と話していたそう。