トトの愛称で知られた元イタリア代表FWサルヴァトーレ・スキラッチが59歳で亡くなった。

1990年ワールドカップの得点王で、ユヴェントスとインテルに所属。輝かしい経歴をもちながら怪我の影響もあり、1994年からはジュビロ磐田でプレーした。

そんなスキラッチの“大物”エピソードを、磐田のレジェンドである元日本代表FW中山雅史(現アスルクラロ沼津の監督)が過去に自身のYouTubeで語っている。

世界的FWスキラッチの磐田入りを聞き、「本当にくるんだ」と驚いたという中山。

その後スキラッチは同僚の中山、藤田俊哉(元日本代表)と同じマンションに住むこととなり、ある日3人でイタリアンレストランへ食事に行った。ここで事件は起きた。

なんでも食事が終わるとスキラッチはそのまま帰ろうとしたのだという。

ユヴェントス時代のスキラッチとバッジョ

「いやいや、お金を払わないと」

中山側がそう伝えると、スキラッチは「なんだ、タダじゃねーのか?俺スキラッチだぞ?」という素振りを見せてきたのだそう。

中山は、「イタリアではそれが当たり前なんですよね。スキラッチといえば国内で誰しもが知っている選手。店に来てくれるだけでありがたい。だから『お代は結構です』というのがイタリアでのスキラッチの暮らしだったらしいんです」とその理由を説明した。

最終的には中山が3人分を支払い事なきを得たが、スキラッチの行動には「タダ者じゃないな…」と思わされたという。

ただ、中山はこの話の最後に「そのまま行ってたら食い逃げですから。それやばいですよ。そこを僕がしっかり食い止めた。功労者です」と自身の功績を強調していた。

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1995年にはJリーグで34試合31ゴールを記録したスキラッチ。彼の栄光はこれからも語り継がれていくだろう。

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