2026年ワールドカップに向けたアジア最終予選で日本代表と同じグループCを戦っているインドネシア。
国民的英雄となった韓国人のシン・テヨン監督を電撃解任すると、元オランダ代表FWパトリック・クライファート氏を新監督に任命した。
近年のインドネシア代表は、旧宗主国であるオランダ系の選手を積極的に帰化させ、チームを強化してきた。クライファート新監督のもとでその流れを加速させると見られている。
実際、『CNN』によれば、クライファート監督はこう述べたという。
「(次の帰化選手は)分からない、インドネシアサッカー協会会長に聞いてほしい。ただ、ひとりだけ名前を言える。できるだけ早く帰化させるのはジャイロ・リーデヴァルトだ」
クライファートが帰化を明言したのは、オランダ代表経験を持つ29歳のリーデヴァルト。
現在はベルギー1部のアントワープに所属しているが、もとはオランダの随一の名門アヤックスで育成され、17歳と104日で初ゴールを決めた元逸材だ。
かつては『NEWライカールト』と期待され、様々なポジションでプレーできるうえ、強さ・高さ・速さと3拍子揃った選手だった。
2015年に18歳でオランダ代表にデビューすると、EURO予選3試合に出場したが、それ以降はオランダ代表での出場はない。
なお、オランダ代表では左サイドバックとして起用されたが、最近はセンターバックや守備的MFでプレーしている。
オランダ生まれのリーデヴァルトは、クライファートと同じように父親がスリナムにルーツを持っているが、母親がインドネシア系。そのため、インドネシア代表で転向できるとされている。
クライファート監督は「(帰化させる選手は)もっといるかもしれない」としつつ、「同じ目標を持ちたい。移民系選手も自国選手もワンチームでプレーしなければいけない」とも話していた。
日本とインドネシアは6月のW杯予選最終戦で対戦する。