[第29回ちばぎんカップ、J1柏レイソル 3-0 J2ジェフユナイテッド千葉、9日、千葉・フクダ電子アリーナ]
柏が千葉を3-0で下し、3季ぶり18度目のちばぎんカップを制覇した。
今季より就任したスペイン人指揮官リカルド・ロドリゲス監督の下、再スタートを切った。前半3分に、左サイドで起用されたMF小屋松知哉が仲間との連係でボックス内へ侵入すると、そのまま右足で決勝点。幸先良く先制した柏は前半41分にも小屋松の追加点でリードを2点差とした。千葉のプレスをパスサッカーで無力化し、終止ボールを保持し続けた柏は後半1分にMF仲間隼斗が3得点目を奪取。ロドリゲス監督は15日に行われるアビスパ福岡とのJ1開幕戦に向けて「チームの準備がスムーズに進んでいる」と手ごたえを口にした。
昨季J1残留争いの柏が圧倒、開幕戦へ高まる期待
「いい形でスタートできたと思います。先制点、追加点を決めていい流れとともに試合をスタートをできました。その後、千葉さんも修正してきて苦しむ時間帯がありました。その部分については、ハーフタイムで修正を加えた上で後半には改善できた。交代選手たちもポジティブなプレーで表現してくれました。そのような意味で、開幕に向けて素晴らしい試合ができたと思いますし、歴史あるちばぎんカップで勝利を収められたことをうれしく思っています」
ーー小屋松選手の評価をお願いします。
彼の活躍に驚いている方々がいるかもしれませんが、私にとってそうではありません。彼が京都(J1京都サンガ)でプレーしていたときから、素晴らしいプレーヤーであると高く評価していました。そして今回、この柏レイソルで一緒に戦えることになり、左サイドは彼の特徴を最大限に出せるポジションだと思い起用しました。
プレシーズンでも素晴らしい準備を彼はしてくれていましたし、いいプレーをしてきました。きょうの彼の活躍は私にとって決して驚きではなく、いままでのプレシーズンで表現してきた期待通りの活躍でした」
――左右のバランスについてはどのように考えていますか。
「左右バランス良く攻撃できているところが武器になっています。右サイドにおいては、久保(MF久保藤次郎)、小泉(MF小泉佳穂、よしお)、そして原田(DF原田亘)がいい関係性を構築して攻撃ができていたと思います」
――きょうの手ごたえと開幕に向けて積み上げていきたい部分を教えてください。
「プレシーズンでいい準備を進めることができました。鹿児島でのキャンプをはじめ、いいトレーニングをしっかりと積み重ねられましたし、トレーニングマッチでもいいプレー、ゴールが生まれていました。きょうは非公開のトレーニングマッチとは違い、アウェイでありサポーターに見守られる中でした。その雰囲気の中でプレーをすることはトレーニングマッチとは違います。Jリーグ開幕に向けていい準備を進められていたと証明する機会になったと思います」
――これまで指導した小泉選手、FW垣田裕暉選手、MF渡井理己(まさき)選手らがいることによって、ご自身の戦術を浸透させることに影響しましたか。
日本代表の中心を育成!柏レイソルの「歴代最強の日本人選手」はこの5人
「チーム全体の20%ほどが私が過去に指導した選手たちです。もちろん彼らの存在はチームの準備を進めていく上でポジティブに働いたことは間違いないと思います。ただ、そうではない他の選手たちも私の目指したいプレースタイルを理解しようと、献身的にトレーニングに励んでくれました。私の求めるコンセプトを彼が素早くしっかりと表現してくれています。過去に指揮を執った選手たちとそれ以外の選手たちを含め、すべての選手がいい形で新しいスタイルを理解できているため、チームの準備がスムーズに進んでいます」
(写真 浅野凜太郎)