世界各地で代表戦が行われているが、各国の下部リーグは中断されずに開催されているところもある。
そうしたなか、英4部のノッツ・カウンティでプレーするFWデイヴィッド・マクゴールドリックが興味深い話をしていた。37歳の彼は、プレミアリーグでもプレーしたことがある元アイルランド代表。
『The Sun』のインタビューで、今のサッカーと20年前との違いについてこう述べていた。
「まるで違うスポーツだ。20数年前にはこんなスタッツはなかったし、GPSベストを着たり、今のようにいろいろ心配することもなかった。
対戦相手についてミーティングをすることもあったが、それほどではなかった。多くは4-4-2システムで、相手陣内でプレーし、デュエルに勝つことだった。
いまだにそういうものはあるが、プレーパターンが多すぎるし、ロボット的だ、特にトップレベルのチームはね。プレミアリーグや他のトップリーグのサッカーを見ると、とてもロボット的だ。
俺の時代にはロナウジーニョやポール・ガスコインがいて、そういう選手たちは見ていて最高だった。昔ほどサッカーを見なくなったのは、サッカーが好きではないからではなく、トップリーグの一部の試合を見ても、破天荒な選手がいなくて楽しめなくなったからだ。
もっと破天荒なプレーが見たいが、そうなるかはわからない。最近のユースチームでの指導はランニングスタッツやどれほどハードに走らなければならないかとかそういうものなので、そうなるとは思えない。
昔はジョージ・ベストのような選手もいたし、少し前ならQPRのアデル・ターラブのような選手もいた。彼らは異端児だった。
フィル・フォーデンやジュード・ベリンガムのような素晴らしいイングランド人選手もいるが、彼だって半分ロボットさ!
ベリンガムは最も長い距離を走り、ゴールを決めるが、観客を興奮させたり、チケットを買わせる気にはさせることはない。それが今のトッププレイヤー2人だ。
アーリング・ハーランドはマシーンだが、やはり破天荒ではない。とはいえ、自分がプレーしている間にサッカーが変わっただけさ。
リーグ(カテゴリー)が下れば、もっと自由奔放な選手たちがいる。
おそらく、彼らがトップリーグではなくEFL(英2部~4部)にいるのは、そういう面があるからだろう。より即興的。EFLにはいい選手が何人かいて、そのうちの何人かはトップに行けるかもしれない。うまくいかなければ、また落ちてくる。
下位リーグにも質の高い選手がいる。最近はトップの試合よりもEFLを観たいと言う人も多いよ」
最高レベルでは選手のプレーが機械的で人間味がないが、下のカテゴリーだと自由さが残されていると感じているようだ。
また、「プレミアリーグでプレーするのは楽しかった。完璧なタイミングで完璧なクラブにいた。俺は異端者ではなく、連係プレーヤーだったが、自分を表現する自由が与えられていた」とも振り返っている。彼は2019~2021にシェフィールド・ユナイテッドでプレミアリーグを経験している。