素晴らしいサッカー選手は数多くいるが、10代からプロの世界で頂点を極められるほどの天才や早熟のタレントは貴重なものだ。それは輝かしい才能を備えたスターのみに許されるものである。

今回は『GMS』から「サッカーの歴史上、10代でもっとも素晴らしい活躍をした選手たち」をご紹介する。

15位:パトリック・クライファート

国籍:オランダ

所属したチーム:アヤックス、ミラン、バルセロナなど

18歳でアヤックスのトップチームに昇格後、すぐにレギュラーに定着し、1995年のCL決勝で決勝点を奪うことに成功したクライファート。10代で迎えた最初の2シーズンで20得点以上を連発し、欧州有数のストライカー候補になった。

20歳になるまでににCL制覇を経験し、誰よりも得点感覚に優れた選手として期待を集めた。ピークが早すぎたためにキャリアは20台中盤で下降線を辿ったが、10代で見せた爆発力とゴール嗅覚は今でも伝説として語り継がれる。

14位:エウゼビオ

国籍:ポルトガル

所属したチーム:ベンフィカなど

18歳でベンフィカに加入直後、2年目にはチャンピオンズカップ(現CL)優勝&得点王を獲得。翌シーズンには39ゴールを記録し、その圧倒的なフィジカルと柔らかなテクニックで“黒豹”の異名を取った。

20歳になるまでにリーグ11回、国内カップ5回を制覇するという驚異の実績を積み上げ、1966年W杯ポルトガル代表として3位入賞に貢献。10代で欧州最高のストライカーに君臨した。

13位:セスク・ファブレガス

国籍:スペイン

所属したチーム:アーセナル、バルセロナ、チェルシーなど

16歳と6ヶ月でアーセナル公式戦デビュー、18歳でクラブ最年少キャプテンに就任。10代のうちにプレミアリーグ&FA杯を複数回制覇し、2008年欧州選手権制覇で代表でも成功した。

狭いスペースでのパス精度、試合のテンポを作るリズム感、若くしてチームの中心的役割を担うなどリーダーシップにも優れていた。20歳になる前に500試合超えの出場を記録し、この時点で既に“戦術家”としての下地を築いていた。

12位:ヨハン・クライフ

国籍:オランダ

所属したチーム:アヤックス、バルセロナ、フェイエノールトなど

試合数:オランダ

17歳でアヤックスのトップチームに入り、18歳でエールディビジ優勝。さらに19歳でオランダ代表デビューし、1968年欧州選手権予選で初得点を決めた。球際の感覚とフィールド全体を読む視野は“トータルフットボール”の申し子と言われた。

名将リヌス・ミケルスから学んだその哲学は、後にバルセロナの黄金期「ドリーム・チーム」に引き継がれ、あのペップ・グアルディオラの戦術に大きな影響を与えた。10代で既に“未来の監督”としての片鱗を見せた稀代の天才だった。

11位:クリスティアーノ・ロナウド

国籍:ポルトガル

所属したチーム:スポルティング、マンチェスター・ユナイテッド、ユヴェントス、レアル・マドリーなど

スポルティングからマンチェスター・ユナイテッドへと移籍し、18歳でベッカムが着けていた背番号7を受け継いだ。デビューシーズンで静かな成功を収め、FAカップ決勝でも活躍した。

10代の彼はまだ今のような信じられないスコアラーではなく、わがままなところが抜けないドリブラーであったが、そのスキルは今でも真似できないようなほどの切れ味があった。