近年のサッカー界では選手の移籍金が非常に高額なものになり、100億円以上が動くことも珍しくはなくなってきた。
しかしながら、サッカー界における物価や移籍金の基準が時代によって違うため、実際にどれだけの価値だったかという点についてはわかりにくいものがある。
今回は『PlanetFootball』から「インフレを調整したうえで比較したプレミアリーグの歴史上最も移籍金が高かった選手」をご紹介する。
10位:ジャック・グリリッシュ
移籍元:アストン・ヴィラ
移籍先:マンチェスター・シティ
実際の移籍金:1億ポンド(およそ193.71億円)
インフレ調整後の推定額:1億1630万ポンド(およそ225.28億円)
シティが彼のバイアウト条項を満たす1億ポンドを行使して獲得したグリリッシュ。物価変動を加味すると約1億1,630万ポンドになると計算された。
当シティでは7つの主要タイトル制覇に貢献したが、「本当にこの値段に見合っているか」はいまだ賛否が分かれるところでもある。今季はレギュラーとはいかず、放出の可能性も示唆される。
9位:リオ・ファーディナンド
移籍元:ウェストハム・ユナイテッド
移籍先:リーズ
実際の移籍金:1800万ポンド(およそ34.87億円)
インフレ調整後の推定額:1億2260万ポンド(およそ237.49億円)
2000年11月にリーズが当時1800万ポンドを投じて獲得したファーディナンド。当時のディフェンダーとして最高額になった彼も、インフレ調整を経て価値は1億2260万ポンドに跳ね上がるようだ。
リーズの守備の要となってすぐに頭角を現した彼は、後にマンチェスター・ユナイテッドへの売却益も含めてクラブ経営的には大成功だったといえる。
8位:ポール・ポグバ
移籍元:ユヴェントス
移籍先:マンチェスター・ユナイテッド
実際の移籍金:8930万ポンド(およそ172.98億円)
インフレ調整後の推定額:1億2370万ポンド(およそ239.62億円)
2016年夏に古巣のマンチェスター・ユナイテッド復帰を果たしたポグバ。当時の移籍金は8930万ポンドだったと伝えられているが、今に換算すると約1億2370万ポンドになる。
大きな期待を受けたものの、イングランドに戻ってきたポグバがそれに見合った活躍ができたかどうかについては疑問が残る。ユナイテッドはユヴェントスに彼を2回放出したことになるが、どちらも0円での退団であった。
7位:ドワイト・ヨーク
移籍元:アストン・ヴィラ
移籍先:マンチェスター・ユナイテッド
実際の移籍金:1260万ポンド(およそ24.41億円)
インフレ調整後の推定額:1億2690万ポンド(およそ245.82億円)
1998年8月にマンチェスター・ユナイテッドが当時としては巨額であった1260万ポンドを支払ったドワイト・ヨーク。今なら1億2690万ポンドの価格になる大型取引だった。
当時の感覚としては「2部の点取り屋に大金を支払うのは?」という声もあったものの、結果的にユナイテッドでは公式戦189試合65ゴール、6つのメジャータイトル獲得と大きな貢献を見せた。