7月3日にスペインの高速道路で交通事故に遭遇し、28歳で死去することになったリヴァプールFWディオゴ・ジョタ。
弟であるアンドレ・シウヴァとともにランボルギーニに乗っていたところ、追い越し時にタイヤがバーストしてしまい、そのまま路肩に外れて横転、炎上したと伝えられている。
この悲劇的な事故に対し、リヴァプールのアルネ・スロット監督はクラブに公式声明を発表し、以下のようにコメントしていた。
「なんと言えばいいのだろうか。これほどの衝撃と悲しみを受けて、どのような言葉を発せばいいのか?あればいいが、そのようなものがないのはすでに分かっている。
私が抱いているのは、我々が心から愛した人間、選手、そして誰もが大切に思っている家族について、多くの人々が同じことを思うであろう感情のみだ。
最初に思い浮かべたのは、サッカーの監督としての感情ではなかった。父親であり、兄弟であり、叔父であり、想像を絶するような別れを経験したディオゴ・ジョタとアンドレ・シウヴァの家族のことだった。
彼らへのメッセージは明確だ。あなたたちは決して孤独ではない。リヴァプールの選手、スタッフ、サポーター、その全てがともにいる。
クラブとしてこの衝撃は計り知れない。ディオゴは単なる選手ではなく、全ての人にとって愛すべき人であった。チームメイトであり、同僚であり、仕事仲間。どの役割においても特別な存在だった。
彼がチームにもたらしたものについて、私はいくらでも語ることができるわけだが、実際に彼のプレーを見た人なら誰もがそれを実感していたはずだ。ハードワーク、情熱、献身、素晴らしいクオリティ、そして数々のゴール。まさにリヴァプールの選手のあるべき姿の真髄であった。
目に見える部分だけでなかった。彼は人気を求めたことは一度もない人物だったが、結局は人気を集めた男だ。誰とでも友だちになることができ、一緒にいるだけで相手をいい気分にさせる人で、家族を深く大切にする男だった。
最後に彼と話した時には、私はUEFAネーションズリーグの優勝を祝福して、そのあとに待っていた結婚式での幸運を祈った。ディオゴとその家族にとって、ある意味この夏は夢のようなものだった。だからこそ、このような形で終わってしまうことになおさら心が痛む。
クラブに来たばかりのころ、最初に知った歌がディオゴへの応援歌だった。彼と仕事をしたことはなかったが、長年にわたって多くの偉大な選手を見てきたリヴァプールのサポーターが、あんなにユニークな曲を捧げていた。だから、彼には特別な才能があるに違いないとすぐにわかった。
ディオゴの妻であるルーテ、そして彼らの3人の子どもたち、さらにディオゴとアンドレ・シウヴァの両親に対し、心からお悔やみを申し上げる。
時が来れば、我々はディオゴを称え、彼のゴールを偲んで、彼の歌を歌うだろう。今は彼が唯一無二の存在であることを記憶して、その死を悼みたい。
彼は決して忘れられることはない。彼の名前は、ディオゴだ」
リヴァプールは7月8日からプレシーズンのトレーニングをスタートする予定で、ディオゴ・ジョタはそれに向けて旅行からイングランドに戻る途中だったとされている。