日本代表が世界最速で予選を突破した2026年W杯。共催国のひとつであるアメリカは、9月に日本と対戦する。
そのアメリカは2024年9月に年俸600万ドル(8.8億円)でマウリシオ・ポチェッティーノ監督を招聘したが、不安定な戦いを見せている。
そうしたなか、『Guardian』は、「アメリカ代表の自国W杯への道のりと2002年韓国代表の道のり。両国とも開幕1年前は大きな疑問符がつきまとっていたが、韓国代表はそれを覆し、史上最も記憶に残る大会のひとつにした」と伝えていた。
韓国は日本とともに共催した2002年W杯で、オランダ人のフース・ヒディンク監督のもと4位と躍進した(審判の韓国寄りな判定が大きな物議を醸したが)。
そのヒディンク監督は、日韓W杯の1年半前に韓国代表監督に就任しており、同紙はポチェッティーノ監督と似た状況だったとしつつ、こうも伝えている。
「ヒディンク監督が圧倒的な権限を持っていたことは、彼の地位と失敗への恐怖心から、チームにとってプラスに働いた。
(それまでの)韓国は5回のW杯出場経験がありながら、一度も勝利を収めたことがなく、グループステージ突破を切望していた。共催だったことも有利に働いた。
韓国にとって、かつての植民地支配国である日本とピッチ内外で競い合っていたため、日本の存在は大きな刺激となった。
しかし、ポチェッティーノ監督は、ヒディンク監督が韓国で見事に築き上げたような雰囲気を醸成するのに苦労するだろう。
(韓国は)最終メンバー23人のうち16人がインディアナ州ほどの規模の韓国国内に拠点を置き、残りの大半も短いフライトで移動可能な距離な日本にいたため、そのような雰囲気を築くのは容易だったからだ。
ヒディングは、チーム内の厳格な年齢階層に基づく派閥を解体した。当時、これは現在よりも大きな問題だった。現在では、派閥は国内組と欧州組の間で生じることが多い」
日韓大会の韓国代表は、欧州組が2人、Jリーグ組が5人で、それ以外は国内でプレーする選手たちだった。
なお、日本代表と韓国は15日にE-1で対決。また、アメリカは9月に韓国とも対戦する。