J2のサガン鳥栖は4日、ブラジル4部のカピタルDFより期限付き移籍中のガーナ人FWマイケル・クアルクに関して、その後登録手続きを進める中で、国際サッカー連盟(FIFA)が定める「選手の地位及び移籍に関する規則(RSTP)」第5条第4項に基づき、サガン鳥栖では2025シーズンの公式戦に出場できない可能性があるとのFIFAからの回答があったと報告。クラブと選手が両者合意のもとで契約を解除することになったと発表した。

鳥栖は、6月23日にクアルクがカピタルから期限付き移籍加入したことを発表。6月27日付でJリーグの選手登録も完了していた。

ところがこの少し前、名古屋グランパスが同じく今夏に獲得したブラジル人FWレレに関して、移籍加入会見の延期を発表。レレは今年、3月にフルミネンセからセアラーへローンされ、6月にフルミネンセへ復帰。すぐに名古屋へ再ローンされた形だったが、フルミネンセではリオデジャネイロ州選手権、セアラーでは全国選手権に出場していた。

そしてその後、「同一シーズンに公式戦で出場できるのは2クラブまで」というFIFAの規則に該当するとみなされたため、結局レレは今季名古屋でプレーすることができなくなってしまった。

名古屋によれば、ブラジルサッカー連盟(CBF)の規程に「州選手権はFIFAの定める公式戦には該当しない」という条項があるため、レレの移籍手続きを進めてきたが、最終的にFIFAへの確認を行ったところ「州選手権はFIFAの定める公式戦に該当する」という回答があったという。

鳥栖のケースも同様で、クアルクは今年すでにフォルタレザとカピタルで公式戦に出場していた。鳥栖でのプレーが3クラブ目になる可能性がFIFAから示されたため、契約解除に至ったようだ。

クアルクは加入時に、「この素晴らしいクラブの一員になることができ、喜びと幸せを感じています。ここでは自分自身の成長とともに、クラブの確実な昇格を実現させるために努力したいです。よろしくお願いします」というコメントを残していたが、無念の結果に。

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鳥栖としては名古屋のレレのケースを受け、Jリーグ登録後もクアルクの起用を控えてきたとみられるが、他クラブを含めCBFの規定をもとにした「夏のブラジル人補強」は今後難易度が上がってしまったと言える。

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