FWさながらのゴールに「自分でもびっくり」
東京V・DF谷口栄斗(ひろと)はこの日、3バックの一角で先発し、空中戦の競り合いや鋭い読みで岡山の攻撃をシャットアウト。
試合終盤には、今季自身2ゴール目となる得点を挙げてチームの勝利に貢献した。
後半から相手は、FWルカオとFWウェリック・ポポ(ともにブラジル国籍)の長身FWコンビを投入し、圧力をかけてきた。
フィジカルに優れるルカオにボールを集めて、コーナーキック獲得を狙いにくる岡山の戦い方に手を焼くも、チーム一丸となって守備に徹し、落ち着いて対応した。
「後半の立ち上がりは誰が行くのかというところで、少し後手を踏んだ印象はありますけど、慌てずにクロスの対応だったり、バイタル(エリア)を消すだったり、上手く(対応)できた。危ないシーンも何回かありましたが、上手く守れたんじゃないかと」
3-2でリードして迎えた試合終盤。前線に人数をかけて攻勢を強める岡山に、東京Vが逆襲に出た。
同43分に谷口が相手の縦パスをインターセプトし、ダイレクトで福田へ。そのまま福田がドリブルでペナルティエリア前まで運ぶと、全速力で駆け上がった谷口へラストパス。
谷口は身体を投げ出した相手DFをトラップで冷静にかわし、最後は右足でゴールへ流し込んだ。
ストライカーさながらのゴール前での落ち着きに、「自分でもびっくりですよ。あのプレーを選択したのは」と、谷口自身も驚いた様子だった。
1点リードの試合終盤に、自陣後方から相手ゴール前まで駆け上がった決断については、「(福田)湧矢が(相手のパスコースを)限定してくれたので、いい形でインターセプトできた。相手の人数を見たら少なかったので、スプリントをかけようと思って上がっていきました」と、冷静に相手の状況を見ての判断からだった。
4得点の大勝も、勝敗はどちらに転んでもおかしくない試合内容だった。
東京Vのディフェンスリーダーはリーグ戦5試合ぶりの勝利をよろこびつつ、気を引き締めている。
「いい形で先制点を取れて、その後は難しい試合展開になってしまいました。ゲームコントロールの部分で課題が出たと思います。(J1・FC東京との)ダービー敗戦後のホームで、複数得点を取れて勝てたのはチームとして良かった」と、収穫を口にした。
東京Vは次節、23日午後7時からアウェイのノエビアスタジアム神戸で、J1ヴィッセル神戸と対戦する。
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岡山戦での勝利を足がかりに、約5カ月ぶりのリーグ戦連勝を目指す。
(取材・文 縄手猟)
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