U-20日本代表も出場しているU-20ワールドカップが現在開催されているチリ。

そのチリで元代表選手が記念試合中に倒れるという出来事があった。

チリ1部リーグのウニベルシダ・カトリカは「試合中に元GKパトリシオ・トレドが急性心筋梗塞を起こした。効果的な治療を受けた後、直ちに医療機関へ搬送された。血管形成術を受け、現在は安定した状態にある」との声明を出したのだ。

63歳のトレドは、ウニベルシダ・カトリカで長年にわたって活躍したクラブのレジェンド。

『La Nacion』は、「日曜(28日)にクラブ主催で行われた試合中に伝説的GKトレドが急性心筋梗塞を起こし、ピッチに倒れ込んだ。すぐに反応したのはアルゼンチン出身のヘラルド・レイノソで、彼は命を救う上で重要な役割を果たした」と伝えている。

60歳のレイノソは、ウニベルシダ・カトリカでプレーした経験があり、この日の試合にも出場していた。

彼はトレドが意識を失って呼吸していないのに気付くと人工呼吸を開始したそうで、心肺蘇生法(CPR)の講習を受けたことが役立ったと語っていたという。

「大変な状況で、みんな苦しかったが、幸いにも彼は回復し、生きて病院に運ばれた。

私は真っ先に駆けつけた。彼を見て、人工呼吸で蘇生させようと思った。クリスティアン・アルバレスが心臓マッサージをしていた。

かなり怖かったが、やがて彼が再び呼吸を始め、医師たちが到着した。

倒れた彼の反応がなかった時は怖かった。本当につらい瞬間だったが、今は神に感謝だ。

数分間が永遠に感じられたか、数秒のようにも感じた。つらく、恐ろしい光景だった。

クリスティアンもショックを受けていたが、私たちは『戻ってこい、パト、戻ってこい』と叫んだ」

『さよならキャプテン』と題されたこの試合は元チリ代表DFクリスティアン・アルバレスら元キャプテンたちの引退試合も兼ねたイベントだったそう。

1万5000人ほどの観客が詰めかけた試合は中継もされていたが、トレドは開始10分ほどでピッチに倒れた。

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妻のエリザベスさんは、「彼が手術室から出てきました。危篤状態から脱するまで72時間。ご心配いただきありがとうございます。彼のために祈ってください」とSNSに投稿していた。

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