アディダスジャパンは3日、2026年6月11日(木)から7月19日(日)にかけてカナダ、メキシコ、アメリカの3ヵ国で開催されるFIFAワールドカップ2026で使用される公式試合球『トリオンダ』を発表した。

adidas TRIONDA

『トリオンダ(TRIONDA)』は、TRI(トリ)が開催国である3ヵ国を、ONDA(オンダ)がスペイン語で「波」を意味し、開催国を中心に世界に広がる喜びと高揚感の「波」を表現している。

デザイン・カラーは、開催国であるカナダ、メキシコ、アメリカの国旗からインスピレーションを受けており、赤いカエデの葉(カナダ)、緑の鷲(メキシコ)、青い星(アメリカ)が大胆に描かれた。

赤、緑、青の3ヵ国の国旗カラーがパネル中央で繋がっており、初めての3ヵ国共催を象徴しているほか、FIFAワールドカップトロフィーへのオマージュとしてゴールドの装飾が施されている。

テクノロジー

1.新形状パネルシェイプ

過去最少枚数・同一形状の4枚パネルで構成されており、流れるようなパネルシェイプは商品名にも採用されているONDA(波)を表現。

2.エンボスとディボスの2種類の表皮形状

開催国である3ヵ国のアイコン、カエデの葉(カナダ)、鷲(メキシコ)、星(アメリカ)がエンボス加工されており、4枚のパネルには意図的に深いディボス加工が施された。これらの加工によりボールの飛行安定性を高めている。また、エンボス加工は雨天時のボールのグリップ力を高め、パフォーマンス上の利点をもたらす。

3.サーマルボンディング製法

熱接合技術により、縫い目の無い表皮構造が可能に。それにより、どこを蹴っても同一の反発力が生じ、正確なパスやシュートの実現を目指した。

以下は関係者のコメント。

adidas フットボール部門 ゼネラルマネージャー サム・ハンディ氏

「TRIONDAは、あらゆるディテールがインパクトを与えています。エンボス加工のテクスチャ、重層的なグラフィック、そして大胆な色使いが、ボールを瞬時に際立たせ、手にした瞬間に生き生きとしたデザインを生み出しています。これは、私たちがこれまでに作った中で最も視覚的に遊び心のあるFIFAワールドカップ公式試合球です。最大の舞台のために作られた職人技の結晶であり、手に取り、眺め、そして何よりも、実際にプレーしたくなるようなボールです」

adidas カテゴリー ディレクター ソレーン・ストーマン氏

「サッカーは喜びを生み出します。FIFAワールドカップほど、その喜びを体現する大会は他にありません。今回初めて、FIFAワールドカップが3カ国で共催されることになり、この機会にふさわしい公式試合球が誕生しました。大会開催国が発表された瞬間から、私たちは特別なものを作らなければならないと確信しました。それは、自宅の裏庭から世界最大の舞台まで、あらゆる場所でプレーできるボールです。来夏、TRIONDAは地球上で最も大きな舞台で主役となる予定です。選手とファンの皆さんにその瞬間を楽しんでいただけるのが待ちきれません」

なお、『トリオンダ』は、先進的なサイドマウントチップシステムという形で、adidasコネクテッドボールテクノロジーも搭載(※販売用のボールには非搭載)。500Hz慣性計測ユニット(IMU)モーションセンサーチップは、サスペンションシステムで固定された中央搭載システムではなく、4つのパネルのうちの1つに特別に作られたレイヤー内に搭載されている。

他の3つのパネルにカウンターバランスを追加することで、飛行安定性とバランスの維持をサポート。ボールの動きのあらゆる要素について前例のない洞察を提供するこの技術は、正確なボールデータをビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)システムにリアルタイムで送信する。このデータは選手の位置データとAIを組み合わせ、審判員によるオフサイド判定の迅速化に役立つとのこと。

KINEXON社との緊密な協力により開発されたadidasコネクテッドボールテクノロジーは、審判員がボールへの個々のタッチを識別するのにも役立ち、ハンドの可能性を含む特定のインシデント解決にかかる時間短縮をサポートするという。

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『トリオンダ』は、日本国内ではadidasとのライセンス契約に基づき、株式会社モルテンが販売。adidasオンラインショップとモルテン公式オンラインショップでは10月3日(金)から、全国の取扱店では4日(土)から順次発売される。

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