「小さな魔法使い」の異名で親しまれた元アルゼンチン代表MFフアン・セバスティアン・ベロン氏。
現役時代はエストゥディアンテスやラツィオ、インテルなどで活躍し、数々のタイトルを獲得。アルゼンチン代表としても1998年フランスワールドカップと、2002年日韓ワールドカップに出場した。
引退後、2014年に古巣エストゥディアンテスの会長に就任。2016年12月から18カ月の契約でコパ・リベルタトーレスに出場する古巣クラブで現役復帰を果たした。
2021年からは会長の座をマルティン・ゴロステギ氏に譲り、自身は副会長に就任していたが、2024年から再び会長へ返り咲いている。
そうした中、アルゼンチンメディア『Marketing Registrado』は、今月9日にベロン氏が体育大学創設の正式な発表を行うと伝えた。
同メディアによると、ベロン氏が主導するこのプロジェクトは、アルゼンチンにおけるスポーツ分野での学術的・専門的な教育を変革することを目指しており、その最初の節目として国内初のスポーツに特化した教育機関(大学)を創設するという。
同大学では「スポーツマネジメント」と「スポーツトレーニング」の二つの学位課程が選択可能だ。
スポーツマネジメント学部ではスポーツ政策の設計・実行、クラブや団体、イベントの運営、管理ができる専門人材を育成する。
スポーツトレーニング学部では、科学とテクノロジーを統合した革新的なプログラムを通じてスポーツの指導者を育成する。
さらに、スポーツに焦点を当てた講座やセミナー、クリニックの開催に加え、「スポーツ職業学校」をキャンパス内に設けてスポーツ業界への迅速な就労機会を提供する。
同プロジェクトは、ベロン氏が選手・会長として携わってきたエストゥディアンテスの教育ノウハウを基盤としている。エストゥディアンテスは幼稚園、小学校、中学校、サッカー選手向けの学校、専門学校を運営しており、今回の体育大学創設によって、エストゥディアンテスの教育機関で育った人材が継続して最高位の学位取得を目指せるようになる。
プロに進めなかった選手にとっては教育や就労の機会を提供されることで、将来の選択肢が広がる。
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元アルゼンチン代表が創設する体育大学は、奨学金制度を導入し、地元クラブやスポーツ団体との連携、さらに他の大学や戦略的パートナーとのネットワークを構築していく予定だ。
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