ミランのフランス代表MFアドリアン・ラビオが、イタリア・セリエAの国外開催に苦言を呈した。
フランスメディア『ル・フィガロ』によると、6日にUEFAが承認した来年2月8日にオーストラリア・パースで開催されるミラン対コモのリーグ戦について「完全に狂っている」と批判。長距離移動による選手への負担や過密日程について厳しく言及した。
ラビオは同メディアのインタビューで、「イタリアの2チームがオーストラリアで試合をするために何千キロも移動するなんて信じられないよ」と述べ、「選手の健康や過密スケジュールについて議論されているけど、こうした状況は本当に馬鹿げている」と、選手の負担やパフォーマンスへの影響を懸念した。
同選手は「リーグの知名度を一定レベルに保つための金銭的な契約なのだろうけど、これらはすべて僕らのコントロールが及ばないものだ。僕たち選手は適応するしかない」と語った。
今回の決定は、ミランの本拠地サン・シーロで来年2月6日に2026年冬季オリンピックの開会式が行われるため、2日後のホームでのリーグ戦開催ができず、UEFAが例外的に国外開催を承認したもの。
セリエA史上初の国外開催で、リーグのグローバル化を目指す一方、選手への負担が論点となっている。
『EURO SPORTS』によると、セリエAのCEOを務めるルイージ・デ・シエルボ氏はラビオの発言に対して即座に反論した。
「彼はサッカーをすることで何百万ユーロも稼いでいることを忘れている。彼は自分が稼いだお金に敬意を払い、雇用主であるミランの意向に従うべきだ。(ミランこそ)この試合が海外で開催されるよう強く働きかけたのだから」
このような論争は現代サッカーのグローバル化を象徴しており、ラ・リーガのバルセロナ対ビジャレアル戦のアメリカ・マイアミ開催と同様に注目を集めている。
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