[2025JリーグYBCルヴァンカップ準決勝第2戦、柏レイソル 4-1 川崎フロンターレ(2戦合計5-4)、10月12日、千葉・三協フロンテア柏スタジアム]

第1戦を1-3で落とした柏は逆転を目指してホームに川崎を迎え、4-1で勝利。2戦合計5-4で、2020年以来となるJリーグ杯決勝進出を果たした。

この日、柏での初先発をつかみ取った東洋大4年DF山之内佑成は、大学生らしからぬ見事なプレーで2アシストを記録。柏の大逆転勝利に貢献した。

2アシスト記録も決勝戦帯同は未定

初先発で大仕事をしてみせた。

この日、柏での初先発となった山之内は右ウィングバックで出場。東洋大に在学中の22歳は、試合開始時から勝利を確信していた。

「試合が始まる前からいけるんじゃないかと感じていた。失点をしたとしても、このチームなら本当に勝てるんじゃないかなと自分は思っていました」

その言葉通り、自身のプレーで大逆転をたぐり寄せた。

先制点を許して迎えた前半26分には、ボックス内右側でボールを受けると、FW垣田裕暉の同点弾をお膳立て。後半28分には体を張ったプレーで、ボールをMF仲間隼斗へつなげ、この試合における勝ち越し弾をアシストした。

「自分自身は立ち上がりのプレーにいい感触がありませんでしたが、アシストをきっかけにしていい状態に持っていけたのが良かったと思います。本当に負けている状態ということもあったので、勝ちに行く気持ちを強く前面に出して臨みました」

後半は川崎を圧倒し、FW細谷真大(まお)の2ゴールで2戦合計のスコアをひっくり返した。

試合序盤から上下動を繰り返し、見事なフル出場を果たした山之内は「ビビらずに自信を持ってやれば、必ず結果がついてくると学生のときから信じてやってきた。あまりブレるものはないです」と22歳は力強い。

山之内は大学生とは思えない冷静さで決勝戦を見据えている。

「チーム内のケガの状況もあって、自分は運良く出場機会を得ていますが、チームのためにプラスになることを模索しながらやっている途中です。ルヴァン決勝は人生の中でも経験できないものだと思いますし、タイトルをかけた戦いに挑戦できる機会を得られるのであれば、自分自身もいい準備をしたい。

ただ、チーム状況もありますし、自分は東洋大で育ててもらったから(大学に)還元したい気持ちもある。そこ(決勝戦帯同)に関しては、もう一回監督と話し合って、自分の思いを伝えたいです。その上でチャンスをもらえるなら、挑戦したいです」

決勝戦は11月1日午後1時5分から国立競技場でJ1サンフレッチェ広島と激突する。

東洋大の柏レイソル内定DF山之内佑成、総理大臣杯初優勝も今後の戦いに気を引き締める

今年9月に行われた総理大臣杯では、主将として東洋大を優勝に導いた山之内。果たして内定先の柏でもタイトルを掲げられるだろうか。

(取材・文 浅野凜太郎)

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