[J1第34節、FC町田ゼルビア 0-0 アビスパ福岡、10月18日、東京・町田GIONスタジアム]
町田はホームで福岡と対戦し、0-0で引き分けた。
14日に東京スタジアムで行われた日本代表対ブラジル代表の国際親善試合で、サムライブルーの一員として3-2の勝利に貢献したFW相馬勇紀。
この日も切れ味鋭いドリブル突破で福岡守備陣の脅威となったが、最後までゴールネットを揺らせなかった。
目標は二桁得点、二桁アシスト
福岡戦試合終了後にミックスゾーンに現れた相馬は、ブラジル撃破の試合について語った。
「自分は勝っている状況で試合に入ったので、対面したエステバン選手(プレミアリーグ・チェルシー)に『絶対にやらせない』という気持ちで、試合終了まで集中力を切らさずにできた」と自身のプレーを振り返りながらも、「本大会の彼らと親善試合の彼らの本気度は絶対に違うので、そこは満足せずにやっていかないといけない」と気を引き締めた。
さらに同選手は「(相手との)距離感だったり、前を向かせない守備だったり、クロスのところで(前に)入らせないとか、そういった一つ、一つ細かいことをやっていけば対応できるんだと感じました」と収穫もあった。
この日、ベンチスタートだった相馬だが、前半17分にFW西村拓真が負傷交代で退き、急きょシャドーのポジションに入った。
「アップの時間もなくて、最初(のプレーで)自分でも珍しくドリブルが(タッチラインの)外に出たんですけど、途中からフィットできたかなと。僕が外から見ていた前半10分、15分ぐらいは、ある程度後ろでボールを持ちながら侵入できると思っていたんですけど、途中から蹴り合いになってしまった。(当初の)イメージと変わって、あまり思った通りに行かなかった」
終始拮抗した内容となったこの試合は、両チームとも最後まで得点を奪えず。町田イレブンはホームでのスコアレスドローに肩を落とした。
それでも町田の背番号7は、21日(日本時間午後9時15分から)にアウェイで行われる中国1部上海海港とのAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)第3戦に向けて前を向いている。
「この発言がどう捉えられるか分かりませんが、J1リーグが残り4試合で、いま(首位鹿島アントラーズとの勝点が)10ポイント差になってしまい、現実的に少し離れてしまったところで、ACLはまだ始まったばかり。自分たちの結果次第で変えられる未来があるので、まず初勝利を目指さないといけない。ACLで戦うチームはボールを奪うタイミングや足を伸ばしてくる感覚が、日本(のチーム)とはぜんぜん違うので、そこにフィットさせなければいけない。僕が点を取って勝ちたいですね」と、こぶしを握りしめた。
また、今季相馬はリーグ戦30試合に出場して9得点10アシストを記録。シーズン二桁得点二桁アシストを「めちゃくちゃ狙っている」という。
「アシストはいままでのシーズンもしてきましたが、ゴールという結果がついてきたのは自分の進化を感じます。(ゴールとアシストが)両方二桁というのは、本当に誇れる結果。チームのために(貢献)できたらと思います」と、自身の成長を実感している。
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貪欲に得点・アシストを狙う町田の快速ドリブラーが、直近のリーグ戦2試合で白星がないチームを復調へ導いてみせる。
(取材・文 縄手猟)