J3の松本山雅FCは17日、10月26日(日)に開催を予定しているJ3第33節のカマタマーレ讃岐戦について、長野Uスタジアムに会場を変更して開催することが決定したと発表した。

松本は、ホームスタジアムのサンプロ アルウィンで先日、バックスタンドの照明を支える鉄骨部材が落下し、観客席の一部が破損する事故(人的被害は無し)。利用者の安全が確認されるまで、施設の利用が停止となり、今季残りのホームゲームをどこで開催するか、クラブは関係者と協議を進めている。

そうしたなか、ひとまず今週末26日(日)14時キックオフの讃岐戦に関しては、長野県内のライバルチームであるAC長野パルセイロのホーム、長野Uスタジアムで開催されることが決まった。

以下はクラブのコメント。

「長野県および施設管理者である松本建設事務所には、サンプロ アルウィンの利用再開に向けた点検作業および復旧に向けた調査に努めていただいておりますこと、深く感謝申し上げます。

松本建設事務所から、今回の鉄骨部材が客席に落下した事案(以下、本事案)および調査の進捗状況を踏まえ、10月23日(木)に「検討会」が開催される旨のご説明をいただきました。

クラブとしましては、この説明を受け、直近のホームゲームである来週末10月26日(日)に予定しているカマタマーレ讃岐戦については、同日に代替地・長野Uスタジアムで開催する決定をいたしました。

松本山雅FCは、今季のJ3リーグ最終戦となる11月29日(土)までに、土日および平日にホームゲーム4試合を開催しなければならない状況にあります。日程・会場の両面から、これ以上ホームゲームの開催を延期することができないため、検討会開催を待たずして今回の判断に至った次第です。

本事案発生以降、他のJクラブをはじめとするサッカーファミリーの皆さま、またスタジアムの方々にもご協力を賜りながら、ホームゲーム開催の代替候補地を検討してまいりました。しかしながら、代替開催日・代替開催地の選択は、非常に限定的であり、引き続きサンプロ アルウィンでの開催を第一選択肢としながらも、Jリーグおよび対戦クラブにもご相談・ご協力をいただきながら開催に向けた準備に努めております。

こうした状況下で、AC長野パルセイロ様には、本事案の報道翌日からいち早くご連絡を賜りました。今回の代替地開催については、前日(10月25日)にJ3リーグホームゲーム、さらに翌日(10月27日)には、AC長野パルセイロ・レディースのホームゲームが開催される中日にも関わらず、長野市をはじめとする関係各所とご調整いただいたことに、心より感謝申し上げます。

Jリーグ参入前から、共に長野県のサッカーを盛り上げるライバルから手を差し伸べていただきましたことに、改めて御礼申し上げます。

一方で、11月のホームゲーム2試合、中止延期となっている宮崎戦の代替開催については、未だ開催日時等の決定には至っておりません。しかしながら、この状況は松本山雅FCに限らず、高校サッカー、少年サッカー大会などの他のカテゴリや他競技においても同様の状況下だと存じます。Jリーグ開催だけでなく、信州サッカー全体ならびに他競技とも共存共栄していくことも肝に銘じながら、最善の選択を進めてまいります。

ファン・サポーターをはじめ日頃よりご支援を賜っておりますステークホルダーの皆様には、残りの開催試合についてお示しができていない上に、引き続き、最新の決定情報を随時ご案内していくような形になることをお詫び申し上げます。

この難局をクラブとして全力で乗り切ってまいりますので、現状ならびに今後の進め方につきましてもご理解をいただきますと共に、変わらぬご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」

文中にあるように、長野Uスタジアムでは10月25日(土)にJ3第33節のAC長野パルセイロvsアスルクラロ沼津、そして2日後の27日(月)にはクラシエカップ(WEリーグカップ)第1節のAC長野パルセイロ・レディースvsマイナビ仙台の試合が開催予定。

今回、両試合の間の26日(日)に松本のカマタマーレ讃岐戦が入ることになったため、異例の「3日連続公式戦開催」となる。

Jリーグの中でも“本物のダービーマッチ”として知られる松本と長野の「信州ダービー」。歴史的な背景も含む熾烈なライバル関係にある両者だが、それもお互いの存在があってのことだ。

長野も同日、『サンプロ アルウィン使用停止による長野Uスタジアムでの松本山雅FCホームゲーム開催について』と題し、以下のようなリリースを発信している。

「サンプロ アルウィン使用停止の影響により、この度10月26日(日)2025明治安田J3リーグ 第33節 松本山雅FC 対 カマタマーレ讃岐について、長野Uスタジアムでの開催が決定いたしました。

本件の決定に至るまで、長野市を中心とした関係各所の皆さまとの協議、検討を重ねて参りました。

松本山雅FC様とは長年ダービーで熱く対峙する間柄ではございますが、長野の地で共にサッカー文化を盛り上げる良きライバルであると考えております。『地域と共に歩み、スポーツの力でNAGANOを元気にする』という理念で活動する当クラブといたしましては、多くのサッカーファミリーの皆さまに安心・安全にJリーグをご観戦いただく為に、長野Uスタジアムでの開催に協力することといたしました。

AC長野パルセイロのファン・サポーターならびにパートナー企業様、関係するすべての皆さまにおかれましては、以上の経緯をご理解いただき、引き続きのご支援ご声援をお願い申し上げます」

なお、松本山雅FCは、中止となった10月12日(土)テゲバジャーロ宮崎戦と、11月に開催予定のホームゲーム2試合(15日のFC大阪戦と29日のギラヴァンツ北九州戦)の開催日時・場所がいまだ調整中。

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サンプロ アルウィンでの開催を第一選択肢としつつ、長野県が10月23日(木)に開催する「検討会」の結果を踏まえ、クラブは今後の開催日程等を調整するという。

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