Q3. ウィークポイントは?

短所は強烈な前線の能力を100%発揮させるベースがあるわけでないことだ。日本における遠藤のようなゲームメイカーがおらず、最終ラインのタレントも一時よりも弱体化しているため、後方と前線を結びつける流れに乏しい。

攻撃に専念させればすさまじい力を発揮するはずのヤヤ・トゥレがその仕事に追われることも多く、そうなればいくら前線が強烈であっても力を発揮できない。

ベテランのDFコロ・トゥレとディディエ・ゾコラは経験があり、様々な状況に対応できるだろうが、近年序列が落ちており、スピード面での衰えも目立つ。やはり付け入る隙は守備にある。

Q4. ぶっちゃけ強いの?

個の能力を見ればアフリカ最強のチームであることは間違いないが、以前の記事でも書いた通りこの『黄金世代』はアフリカネイションズカップでも一切優勝していない。詳しい理由付けは省くとして、日本代表が付け入る隙がある相手であることは間違いない。

特に昨年8月に行われたメキシコとの親善試合は分かりやすいモデルケースになるだろう。北中米予選で苦しんでいた相手に、サッカーの上手さと緩急で守備を破られ4失点。かつてのような安定感はもうどこかに消え失せている。

Q5. ニッポンよ、こう戦え!

まず言えることは、『相手の前線が攻めてくる状況が続けば間違いなくやられる』ということだ。ドログバが大半の時間ペナルティエリアで過ごすようになれば、その分ジェルヴィーニョやカルー、ヤヤ・トゥレに自由が与えられてしまい、為す術もなく失点するだろう。

従って、いかに主導権を取るかというポイントが重要になる。4年前、岡田ジャパンが急造の守備的システムで彼らに敗れたことを忘れてはならない。

幸い、あの頃よりも彼らのビルドアップ能力は落ちている。もしアブドゥライ・バンバやコンスタン・ジャクパ、ウスマヌ・ディアラスバがスタメンで出てくれば、彼らの雑さを利用して積極的にプレスを掛け、最終ラインと前線の距離を引き伸ばしてやるべきだ。立派な象の牙も、離れてしまっては届かないのだから。


※担当者による長編分析記事、 【W杯全チーム紹介】Qoly編集部が見たコートジボワール代表(グループC)はこちらから!

【Qolyインタビュー】パリ五輪出場の東京ヴェルディMF山田楓喜、トッテナムのクルゼフスキを「自分の究極系」と語るワケ

大谷翔平より稼ぐ5人のサッカー選手