――スリランカリーグのレベルはいかがですか?
丸山「レベルは決して高くないです。スリランカ人もみんな下手です。
ただ、どの選手もフィジカル的なポテンシャルは非常に高く、身体能力の高い選手が本気でサッカーするとやっぱそう簡単にはいかないなぁ、と感じます。日本代表がアジアの格下相手に苦戦する意味が少し分かりました。
また、ちょっと雨が降ると『風邪引くから』と雨宿りして練習が中止になったり、せっかく1週間コンディションを調整してきたのに、キックオフ30分前になってもレフェリーが来ず試合中止になったり…めちゃくちゃな部分もあります。
リーグの順位表はFIFA.comのものを参照していますし、今のところ給料も2ヵ月間支払われていません」
――それはある意味すごい(笑)。生活面でも大変でしょう。
丸山「スリランカ人は適当なんですよね(笑)。
デビュー2戦目で実は足の指を脱臼して病院に行ったんですが、山奥の怪しげな治療院でドライヤーで熱されたり、カレーのようなクリームを塗られたかと思えば、今度は大きな病院に回され、いろんな医師に指を引っ張られ続けたものの指は外れっぱなしで…ただの脱臼なのにとても大変でした。
人は温かいし他のアジアの国と違って騙したりはしないですが、そういう“適当さ"みたいなものはあります」
――それは大変だ(笑)。これまでのキャリアを手短に教えていただけますか?
丸山「もともとプロのサッカー選手になりたいという夢があって、横浜の中学校に通っていました。そこでサッカー部に入っていたのですが、近所にブラジル仕込みのサッカーが学べる『FC.C.O.J.B』というスクールがあったんです。
そこは子供から大人までが所属していて、当時中学生の僕相手に手加減抜きで本気でぶつかってきてくれる環境で、コーチの方がブラジルでのプレー経験があったんですね。
そのためブラジルとの繋がりもあったので加入し、中学3年生の頃にはブラジルに短期留学し、サンパウロU-22チームやコリンチャンスのBチームと練習試合も経験しました。
そのスクールで高校の頃までプレーし、高校3年の12月にベトナムでトライアウトがあるのを知って受けに行きました。結果はダメだったんですけど、学ぶことも多かったですね」