この「許可書」の冒頭にはこのようなことが書かれている。

7月2日(木)の朝、●●●の出社が遅れることをお許しください。

女子ワールドカップで、イングランド代表は初めて準決勝に進出しました。対戦相手はディフェンディングチャンピオンの日本で、LIONESSES(女子代表の愛称)には夢を持ち続けるために国家の支援が必要です。

驚くべきは、この遅刻書にはイングランドのマーク・サンプソン監督のサインが綴られているということだ。

むしろ、サンプソン監督からの「お願い」に近い形で文章は書かれており、現場の指導者も一体となってこのような取り組みを行っていたことが推測できる。

おそらくだが、実際のビジネスシーンではこの許可書は何の影響力も持たない。

しかし、サッカー協会がこうした文書をリリースすることがどれほど国内を盛り上げるだろうか。少なくとも、男子サッカー優位なイングランドにおいて、「女子を応援しよう」というムードくらいは形成したはずである。

この試合に際してFAはソーシャルメディア上でも積極的に情報を配信しており、ピーター・シルトンやギャリー・リネカーといったレジェンドたちの応援メッセージを動画で掲載している。

試合にこそ敗れたイングランドだが、その戦いぶりだけでなく協会が見せたメディア戦略も称賛すべきものだった。

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