浅野は5月の代表合宿でヴァヒド・ハリルホジッチ体制の日本代表に初招集され、先月の東アジアカップでデビューを飾った。

リオ五輪を目指すU-22世代では今なお南野拓実(レッドブル・ザルツブルク)、久保裕也(ヤングボーイズ)らとのライバル争いが続いており、そのさなかでの“飛び級”の招集は周囲を驚かせたが、その秘めた潜在能力と自身が目指す縦に速いスタイルに適していることをハリルホジッチは見抜いていたのだろう。

実際、浅野にとって今回のようなゴールは初めてではない。

まだトップチームでほとんど出番を得られていなかった2014年1月、U-22アジアカップのイラン戦でもこんなスーパーゴールを決めている。

ハーフライン付近からドリブルで3人をぶち抜き、屈強な選手が揃うイランから単独でゴールを決めてみせた。

身体能力は日本屈指だが技術的に粗さがあり、それが短いパスを主体とする広島のスタイルに馴染むまで時間を要した理由だ。公称171cmと上背がなく最前線かサイドか適正を見い出せていない部分もあり、東アジアカップでは本来の能力をほとんど発揮できなかった。

しかしここにきて技術面での成長は目覚ましく、それが今年の成績(リーグ・カップを合わせて10ゴール)に繋がっていることも確かだろう。日本は今、彼のように個人で勝負できる選手を求めている。今年は10月、11月と立て続けにワールドカップ予選が続くため、このまま成長を続ければ再びフル代表に招集されることも十分にありうるはずだ。

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