3位トルコが逃げ切るか、はたまた4位オランダが奇跡を起こすか――EURO2016予選の最終節、世界中のサッカーファンの注目を集めたのはグループAの3位争いだった。

すでにアイスランドとチェコが2位以上を決めていたため、トルコとオランダは3位を争っていた。3位になればプレーオフに進出でき、もし3位チームのなかで最も優れた成績を残せば本戦への出場権も与えられる。

最終節が始まる前の時点でトルコはオランダに勝ち点2差をつけており、かなり有利な状態で運命のアイスランド戦を迎えた。

先に試合が動いたのは、アムステルダムで行われていたオランダ対チェコ戦。24分、パヴェル・カデジャーベクが右サイドからゴールネットを揺らし、敵地でチェコがあっさり先制したのだ。

この後もオランダは失点を続け、66分の時点で0-3。オランダが敗れた時点で3位が決まるトルコとしては、よりリラックスして目の前のアイスランド戦を戦えたはずだ。

しかし、ここからオランダは反撃を見せる。70分のクラース=ヤン・フンテラールが、83分にロビン・ファン・ペルシーが立て続けにゴールをあげると、あっという間に2-3に。流れは完全にオランダであり、アムステルダム・アレーナには奇跡を信じるファンの姿も少なからずあった。

さて、こうなってしまうと少し焦り始めるのがトルコだ。

試合は終盤まで0-0で進んでいたが、首位を走るアイスランドの守備陣をなかなか崩すことはできず試合終盤まで無得点。現状のままでも3位は確定したわけだが、わずか数分で順位がひっくり返る可能性もあった。

しかし、そんな状況を一本のキックがガラリと変えてしまう。

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