レスターのプレミアリーグ制覇に少なからず貢献した日本代表FW岡崎慎司。

ここ一番という場面で決める決定力もチームを助けたが、英国のファンの心を何よりも掴んだのは前線から積極果敢にディフェンスを行う姿勢だった。

岡崎のプレッシングにより中盤の守備の負担は軽減され、レスターのカウンターにも繋がった。ゴール数こそ5点であったが、岡崎の献身的なプレーから幾多のチャンスが生まれたのだ。

そうしたハードワークを理解してか、クラウディオ・ラニエリ監督は岡崎の先発起用を続けながらも、シーズンを通してフル出場させることはしなかった。これはおそらく、岡崎のプレースタイルを考慮しての采配だったと思われる。

そんな岡崎同様、守備での貢献度がハンパじゃないFWが世界にはいる。

今回は、現役選手の中からハードな守備でチームに貢献できるストライカーを編集部Sの独断で5人選ぶこととする。

ディルク・カイト(フェイエノールト/NED)

走る、走る、走る。滑る。転がる。また走る。ストライカーながら誰よりもピッチで汗を流すのが、このディルク・カイトという選手だ。エールディビジで得点王に輝きリヴァプールにやって来ると、本職ではない右サイドでその価値を高める。フェルナンド・トーレスにチャンスを供給すべく献身的な働きを見せ続け、CLでチェルシーと対戦した際にはあのジョゼ・モウリーニョをして「リヴァプールには右サイドバックが2人いた」と言わしめた。昨年夏、35歳にして古巣フェイエノールトに復帰。今季は32試合に出場し19ゴールをあげるなど、未だ衰えを知らない。

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