後半、福岡に逆転を許してしまった柏だが、伊東のお膳立てから流れを変える。
相手最終ラインからのパスを伊東がカットし、すかさず中央のディエゴ・オリヴェイラにパス。ここからオリヴェイラは独力で持ち込み、同点ゴールを決めたのだ。
これはさすがにオリヴェイラの個人能力がお見事だったが、勝ち越しゴールは伊東の右足から生まれた。
試合終了間際の86分、相手が縦を警戒するなか軽いフェイクを入れた伊東は、今度は突破ではなくクロス!この正確なボールに飛び込んだ輪湖直樹が、頭で逆転ゴールを決めたのである。
柏は伊東らの活躍で、かつてチームのコーチを務めていた井原正巳監督率いるアビスパ福岡から劇的な逆転勝利をおさめ、Jで3試合ぶり、公式戦で4試合ぶりとなる勝ち点3を手にした。
今回のトゥーロンで手倉森誠監督が伊東を選出しなかった理由は(小さな怪我はあったものの)謎だが、もしかしたら“秘密兵器”として温存しているのかもしれない。