今年も混戦のJ2。

週末には最終節が行われるが、今季はJ1への自動昇格を決めているチームが一つもない。

そこで今回は、J1への自動昇格に可能性を残す3チームの「昇格条件」をまとめてみる。

まずは現状とレギュレーションを確認しよう。

J2は年間順位の上位2チームが自動昇格。

この2枠を争っているのは北海道コンサドーレ札幌、清水エスパルス、松本山雅の3チームで、最終的に3位となったチームがJ1昇格プレーオフへと回る。

J2はシーズンを通しての勝ち点で順位を決定するが、仮に勝ち点が並んだ場合は以下の順序で順位を決める。

【年間順位の決定】

リーグ戦が終了した時点で、勝点合計の多いチームを上位とし、順位を決定する。ただし、勝点が同じ場合は、以下の順によって順位を決定する。

1. 得失点差
2. 総得点数
3. 当該チーム間の対戦成績(イ:勝点、ロ:得失点差、ハ:総得点数)
4. 反則ポイント
5. 抽選

得失点差、総得点数、当該チーム間の対戦成績、反則ポイントという順だ。

パターンを考えるとキリがないため、今回は「総得点」以下の条件は考えないこととする。

それでは、各チームの自動昇格条件を見ていこう。

北海道コンサドーレ札幌の自動昇格条件

最終節の対戦相手:ツエーゲン金沢(H)

札幌が「勝ち」の場合

・無条件で自動昇格

札幌が「引き分け」の場合

・無条件で自動昇格

札幌が「負け」の場合

・清水、松本のどちらか一方が「引き分け」か「負け」で自動昇格

・清水と松本がともに「勝ち」の場合は、得失点差でどちらか一方に勝っていれば自動昇格

自動昇格だけを考えれば、清水と松本に「3」の勝ち点差をつけている札幌が圧倒的に有利なシチュエーションとなっている。それだけに、前節の千葉戦での劇的な勝利は非常に大きかったと言える。札幌が自動昇格を逃す可能性があるのは、札幌「負け」、清水「勝ち」、松本「勝ち」のパターンで、この時は松本との得失点差勝負となる。第41節終了時点での得失点差は札幌が+32、松本が+29。札幌の「負け」、松本の「勝ち」をシミュレートすると、この差は最低でも「1」に詰まっていることになるので、札幌としては大量失点だけは避けたいところだ。