第3位 フィリピン代表

潜在的なポテンシャル★★★★

かつてQolyで取り上げた佐藤大介や嶺岸光が所属するフィリピン代表も多重国籍を有効に活用している。世界的に見てもフィリピンの血が流れる選手は多い。例えば、バルセロナ歴代得点2位を記録したパウリノ・アルカンタラやダヴィド・アラバ(オーストリア代表)、デ・グズマン兄弟(兄のジュリアンはカナダ、弟のジョナサンはオランダ)が有名だ。

今後フィリピン入りする可能性を持つ選手は、ビジャレアルで印象的な活躍をしたアルフォンス・アレオラ(上記写真、パリ・サンジェルマン、フランスU-21代表)、スウェーデンで株を上げているイェスパー・ニホルム(スウェーデン1部AIKソルナ)、ドイツでも期待の若手と評されているラファエル・オーベルマイアー(バイエルンミュンヘンII)、ミシェル・ケンプター(スイス1部FCチューリッヒ)、ナザリ兄弟(兄のウミドは元イラン代表2capだが親善試合と西アジアサッカー選手権のため選出可能、弟のアミンはスウェーデンU-21代表)と人材豊富だ。アルフォンス・アレオラは0capながらフランス代表に招集された経験があるためフィリピン入りの可能性は極めて低いが、フィリピン代表に選出された場合アジアトップクラスのGKが誕生することになる。

さらに、日本で生まれた選手に絞っても増山朝陽(横浜FC)、高橋佑治(京都サンガF.C.)、田中パウロ淳一(FC岐阜)、タビナス・ジェファーソン(川崎フロンターレ、ガーナ人とフィリピン人の両親を持つ)が該当する。第二、第三の佐藤大介が誕生し、上記したプレイヤーがフィリピン代表に入ることがあれば、アジアの勢力図に大きな影響を与えかねない。実際に多重国籍選手による強化が進むフィリピンは、去年のアジア予選で北朝鮮代表を打ち破っている。

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