優勝トロフィーを前にしたハリルホジッチ監督は就任直後に日本代表選手に語った言葉を思い出したといい「前回のブラジルワールドカップでの失望が君たちを覆っているぞ。ワールドカップにもう1回行くのであれば、もっと幸運をつかみながら、前を向いていくぞ」と打ちひしがれている選手・スタッフを鼓舞したという。
また、以下のように熱弁を奮った。
ヴァイッド・ハリルホジッチ
(日本代表監督)
「私はワールドカップでは選手として中田選手と同じ経験をしました。ワールドカップで負けた悲しさが、人生で離れないんですね。だから、私は選手にこう言います。ワールドカップ本大会にでたことが大きな一歩なんだ、と」
「代表監督としても忘れ難い経験になります。ただ私の人生では一度も手にしたことはありません。日本代表で大きな仕事をして手にしたいと思っています。まずは、まだアジア最終予選を突破していないので、本大会に出ることが目標ですね」
「(アルジェリアでは)本当に美しい成功をしたと思っています。勝利した後皆さん喜んでくれました。空港で200万人、300万人という国民が喜びをもって我々を待っていてくれました。そういった経験があるので、ロシアワールドカップの時にも日本国民がそういう気持ちになるように努力したいと思います。それが、私の日本代表監督としての目的です」
また、土曜日以降合宿に入り「強いチーム」と警戒するシリアと親善試合を戦いその後にテヘランへ向かうといったこの先の道程を説明した。
高橋陽一先生も「主人公の大空翼君の目標は日本代表がワールドカップの優勝トロフィーをあげること。物語もそれを目指して書いているところです」とその重みを話した。また、サイン入り色紙をハリルホジッチ監督にプレゼントした。
中田氏はパルマ時代のチャンピオンズリーグ予備選プレーオフでリールと対戦。その指揮官はハリルホジッチだった。アルゼンチン人MFフェルナンド・ダミーコにトップ下の中田氏をマンマークをさせるといった戦術が功を奏しリールが本大会へ進出。この時はハリルホジッチ監督に軍配が上がっている。あれから15年、ワールドカップ優勝トロフィーの下でこうした再会が行われるとは、サッカー界とは面白いものである。