――そして、その気持ちが、また海外挑戦に繋がるわけですね。
はい。後は、怪我も一つのきっかけになりました。
MIOに加入後のプレシーズンで相手選手に削られて、その怪我の影響でグロインペインになってしまい、ほぼ1シーズン試合に出られなかったんです。
その時、自分の中で湧いたのが「仕事をしながらのサッカーでは怪我もしっかり治せないし、やっぱり、サッカーのみの生活がしたい」という気持ちでした。そして、「それなら海外しかない」と。
それから、当時の代理人がインドのトライアルの話を持ってきてくれたんですが、ほぼ迷わずに行くことを決めましたね。
――インドのデンポSCに加入し、4試合で1得点。その後はタイリーグへと身を移し、複数のクラブでプレーしました。結果的に、最も長く在籍したリーグとなりましたが、タイでのキャリアはどうでしたか?
「充実していた時期もあったけど、厳しい時期もあった」という感じですかね。
ただ、自分を表現する場所を与えてくれて、さらに4年半も過ごせたタイという国には本当に感謝しています。
「キャリアだけで見ればどうか?」で言われると、正直、満足はしていませんが、自分で選んだ道ですし、それぞれのチームで得るものもありました。
――その後、香港リーグのサウス・チャイナ(後にクラブは下部リーグへの自主降格を宣言)を経て、今夏からはインドネシアです。インドネシアのサッカーについてはどのような感想を持っていますか?
インドネシアのサッカーは本当に面白いなと思います。レベルも高いし、何よりファンの数が圧倒的です。3、4万人規模を収容するスタジアムが満員になるんですから。あの環境でプレーできることは選手冥利につきますよね。
やり方次第な面もあるとは思いますが、これからもさらに進化する国だと思います。
――さて、そのリーグでの戦いがいよいよ始まります。個人的な目標があれば、教えてください。
残り15試合、「5得点5アシスト」ですね。
後は、かなり厳しい状況ですが、チームの「1部残留」も目標にしています。
――もう少し話を広げて、一人のサッカー選手としての今後のビジョンはどうでしょう?
サッカー面でのビジョンは「国際大会に出場すること」です。具体的に言えば、「ACL出場」が今の目標ですね。「その舞台で日本のチームと対戦できたら最高だな!」と。
引退後については、「サッカーに関わること」、「僕にしかできないこと」を進めて行きたいと思っています。
――最後に。夢を追いかけている、未来のプロサッカー選手たちにメッセージを。
「自分がどうしたいのか」、「何をしたいのか」、「どこでプレーして、どこまでたどり着きたいのか」を考えること。
そして、それをしっかり自分に落とし込むことが大事だと思っています。
「本当にそれがやりたいことなのか?」、「ワクワクする事なのか?」と自分に問いかけて、しっかりと答えを見つけて欲しいです!