しかしベネヴェントは今季開幕から苦戦。プレシーズンのコッパ・イタリア3回戦でセリエBのペルージャに0-4と大敗を喫すると、開幕からこれまで3連敗の最下位と苦しいスタートになっている。
イタリアのジャーナリストであるロベルト・ベッカンティーニは開幕前の予想としてベネヴェントが最下位、ユヴェントスが優勝すると宣言していた。その予測通り、最下位での進行、得点はわずか1と苦しい状況だ。しかし、それでも何とか一泡吹かせてほしいところだ。
昇格の立役者バローニ監督
チームをまとめあげるのが元U-21イタリア代表歴を持つマルコ・バローニ監督だ。かつてレッチェやナポリといった南部のチームでプレーした経験のあるバローニは、引退後シエナやユヴェントスのプリマヴェーラを指揮、2016年よりベネヴェントを率いると1シーズンでセリエA昇格を勝ち取った。
ユヴェントスにいたということもあってか、昇格の際にはアントニオ・コンテ現チェルシー監督と電話で話して報告をしたといい、今も友人関係にある。
10番チチレッティ
チームのメンバーは若く経験が乏しいイタリア人が中心となっている。現在チームで唯一の得点をあげているのが10番のアマート・チチレッティだ。ローマ・プリマヴェーラ出身で170cmと小柄なフォワードだが、イタリアU-18、U-19代表経験を持ち、昨シーズンは6ゴールをあげた。
俊敏で技術がある左利きで、右サイドから切れ込んでいきシュートを放つのが得意。ローンで在籍していたメッシーナ時代に先輩フランチェスコ・トッティを真似して自画撮りゴールパフォーマンスを行ったことでも知られている。
このように細かいところを見ていくと、セリエAの新顔ベネヴェントも見逃せない存在だ。試合を見る機会があれば是非注目してもらいたい。