サム・カスティジェホ(ビジャレアル/元U-21スペイン代表)

スペイン版レドモンドと言える彼も、リヴァプールにとって面白いオプションになりうる。

細身の体と狭いスペースを抜け出すテクニックを持つことから、“El Fideo(ヌードル=麺)”とも呼ばれるサム・カスティジェホ。

23歳のレフティはスペイン代表の将来を担う存在と目されてきた。だが、マルコ・アセンシオのような成長曲線を描いているというよりは、ボヤン・クルキッチのようなケースになりつつあるように見える。

アンヘル・ディ・マリアと酷似したプレースタイルを持つウィンガーで、驚異的なスピードを持つわけではないが、煌めくようなドリブルとクロスセンスを兼備し、2列目ならどこでもこなせる。

対峙したDFを打ち負かすという点ではサラーとも似ているが、フィニッシャーとしても選手としてもエジプト人FWのほうが格上だ。彼は判断力においてまだ不安定さが残る。

とはいえ、高額すぎず、若くて成長しやすいという点において、彼はクロップのスカッドにうってつけだ。両サイドで機能できるためマネとサラーの代役になりうるし、クロスの能力に優れるのでロベルト・フィルミーノやドミニク・ソランケにとっても最適な存在だ。

レドモンド同様に今季はゴール・アシスト数もそれほど多くなかったが、成長への意欲と豊かな才能を考えれば、クロップにとって理想的なものになりえる。