日本にとって狙い所はどこか?
イランは間違いなくアジアでは最も「個人と組織のバランスがいい」チームであると言える。欧州のチームにとってはそこが突きやすいところにはなっているが…。
弱点は少ないが、攻撃的になったときにイブラヒミの周りにスペースがあり(彼がワンボランチを務める場合)、右サイドバックを務めるレザイーアン&ヌルラーヒーが守備的なプレーを得意としていないことがあげられるだろう。
そのエリアは中国代表も狙っており、いくつかチャンスも作り出していた。つまりイランは「守ろうと集中すれば守れるが、攻めに入った時にしっかり守れるほどバランスは良くない」というチームだ。
ただ、イランがそのエリアをカバーしようと思えば、本来CBのチェシミやプーラリガンジをボランチに使い、イブラヒミを一つ前にすることで可能ではあるが…。
つまり、イランは様々なことに対応できるチームにはなっているものの、ムラがないといえるほどのバランス感覚や安定性はないということだ。
ここまでアジアカップの5試合では非常にうまく行っているし、選手に目立った疲労も感じられないが、だからこそ「やりたいことを抑えられた」ときにどうするかという点では未知数なところもある。
相手の弱いところに奇襲をかけてリズムを崩し、そして守り切る。それが日本の勝利パターンになるのではないだろうか?
なお、カルロス・ケイロスの契約はこのアジアカップ終了までとなっており、次の去就がどうなるかは不明である。