アジアカップ決勝でカタール代表に敗れてしまった日本代表。
今大会は準決勝のイラン戦こそ歴史的な大勝を収めたものの他の試合では厳しい内容が続き、準優勝という結果に対しても賛否の分かれる状態となっている。
そんななか、個人としては大会前からの評価を一変させ、チームに必要であることを証明した選手は誰であろうか。
冨安 健洋
誰よりも評価を高めたのは満場一致、文句なしにこの若者だろう。
MVP級の働きをしたことで既に忘れられているかもしれないが、昨秋に代表デビューしたばかりの20歳は大会前は控えの一人と考えられており、初戦のトルクメニスタン戦は人手の足りないボランチでの出場であった。
しかしながら2戦目のオマーン戦からDFでの先発を任されると、サウジアラビア戦で決勝ゴールを記録し、イランとの大一番ではエースのアズムンを完全に抑え込んで歴史的な大勝の立役者に。
その安定感は吉田麻也を凌ぐほどで、今や彼が出ていないことを想像するほうが難しい。決勝に敗れた後は目を潤ませたが、この経験が彼をさらに偉大な存在へと成長させるだろう。