Nikeは1月15日、新スパイク『ファントム ヴェノム』を発表した。

Nike Phantom VNM

『ファントム ヴェノム』は、点を取るフィニッシャーのためにあらゆる面から機能性を考えたスパイク。アッパーにはフライニットが採用されている。

このスパイクの開発に当たってNikeが考えたのは、現代フットボールのポジションレス化が進んでいるということ。

そこで特に、スピードとプレシジョン(精密さ)を重視しつつ、この『ファントム ヴェノム』ではフィニッシュにフィーチャー。各テクスチャーゾーンに何が必要かを考え、パワフルなシュートを生み出しやすくした一方、当然精密さが備わっていなければ得点に繋げることはできないことから、その両面を強調したプロダクトを開発した。

それを象徴するのが、インステップにあるプレシジョンパワーストライクゾーンだ。

「Nikeスポーツ研究所の協力のもと、ウレタンを射出加工した新しいブレードをスパイクのインステップに付けた試作品を製作しました。それをロボット脚に履かせ、様々な角度からのストライクゾーンに関するテストをしました」と、Nikeフットボールフットウェアのシニアデザインディレクターのジョンウー・リーは語る。

「このテストによって、ブレードが精度、パワー、スピンにどれほどの影響を与えるか統計的な面からも深く調べることができました。そしてこのデータを駆使し、フィニッシャーの機能を発揮するプレシジョンパワーストライクゾーンに仕上げることができました」

プレシジョンパワーストライクゾーンの13本の隆起は一定の角度をつけられており、シュートがあまり高く飛ばないようにするほか、ボールの食いつきや絡みを良くするという。

同じファントムの名を冠した『ファントム ビジョン』同様、シューレースをカバーすることで『ハイパーヴェノム3』よりもストライクゾーンエリアを30%拡大。

さらに、選手から要望があった“安定性”を実現するためシューレースのハトメがフライワイヤーでプレートと連結されている。