■理由その2:固まった守備の“骨格”

風間監督率いる名古屋と言えば攻撃的なサッカーのイメージで、昨季もリーグワーストタイの59失点を喫するなど守備の強度には課題を抱えていた。しかし、今季はリーグ戦8試合で6失点(4位タイ)という結果からも分かるように、守備の安定が躍進を支えているのだ。

J2を戦っていた2シーズン前の6月頃を振り返ると、守護神に楢﨑正剛(現・クラブスペシャルフェロー)、センターバックに櫛引一紀と小林裕紀、右サイドバックに宮原、左サイドバックは青木亮太もしくは内田健太(現・ヴァンフォーレ甲府)というラインナップで、ダブルボランチはワシントン(現・GEブラジウ)と田口泰士(現・ジュビロ磐田)が務めていた。

その後、2018年シーズン開幕前にオーストラリア代表のランゲラック、シーズン途中に中谷と日本代表経験を持つ丸山が加入。今シーズン開幕前には吉田、米本という実力者を獲得するなど、年々グレードアップが図られてきた。守備陣は連係が命であるが、徐々に骨格が固まり、相互理解が進んだことがディフェンスの安定に繋がっている。

特にFC東京から加わった米本は、攻撃的なボランチであるシミッチの相棒として出色の出来を披露している。

豊富な運動量とバランス能力の高さを併せ持つ米本はまさに“黒子”と呼ぶにふさわしく、シミッチの相棒にはもってこいのタイプ。健康体を保ち、今後も玄人好みのプレーでチームを支えて欲しいところだ。

2019/4/21 written by ロッシ

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