サッカーには拘らない

――私も事前にいろいろと調べていましたが、こうして中島さんのお話を伺っていると、思った以上に暮らしの構築、町づくりの中の一つがサッカーで、その中心がスタジアムなのかと。

中島:もちろん岡田さんがFC今治のオーナーに就任したきっかけは、「日本サッカー界の型を作りたい」という想いがスタートでした。

だけど町が元気じゃないと…というのがあるので、それでいろいろやり始めたらそっちを入り口にみんなさんに共感してもらって、「あ、なんか面白くなってきたら、岡田さんがサッカーをやっているようだぞ」みたいな感じです(笑)。

実際に来ていただくと分かると感じるかもしれませんが、夢スタって朗らかだと思います。おじいちゃん、おばあちゃんとかが孫の運動会を見るような感じで来てくれています。

一昨年の話ですが、スタジアムで観戦していたおばあちゃんに「なんで来てくれたんですか?」と聞いてみたんです。

すると、「なんだかよく分かんない男の子なんだけど、蜜柑色の髪の色をして、今治って書いてるユニフォームを着て、ここで一生懸命に走っている姿を見たら応援したくなるのよ」と。

それはFC今治の背番号14番の桑島良汰(くわじま りょうた)という選手なのですが、これって別にサッカーが好きで見に来ているというわけではないと感じました。

心の拠り所とか、自分の生活のなかにひょっとしたら無くなり始めているかもしれないワクワク感とか、そういうものがあるから来てくれているのかと。それが私たちの“目指す姿”なのかなと思いますね。

いくらサッカーが“グローバルコミュニケーション”のツールだからといって、全員が全員、サッカーを楽しいと思うわけではないじゃないですか。

極端にいえば、私たちオフィススタッフも全員が全員サッカー好きかっていうと分からない。サッカーは好きだけど、自分がじゃあお客さんだったら毎試合、飛び跳ねて応援する客になるかというと分からないですよね。

前に、トッテナムとリヴァプールの試合をDAZNでやっていたのですが、一人のスタッフが、画面にTOT(トッテナム)とLIV(リヴァプール)と表示されているのを見て、「トットとリブってなに?」って聞いてきたんですよ(笑)。そんな感じです。

――歌手の宇多田ヒカルさんがTOTを「涙を流している顔文字みたい」って言っていたのと同じですね(笑)。

中島:(笑)。もちろんサッカーに対する愛とか地元に対する愛はあるけど、決して入り口をサッカーだけにする必要はないのかなと。

続きはこちら>>地方都市から始まる夢物語…FC今治、中島啓太さんインタビュー(3)

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