アメリカで起きた黒人男性の死亡事件を契機にサッカー界でも人種差別に反対する声がふたたび高まっている。
そうしたなか、リヴァプールのオランダ代表DFフィルヒル・ファンダイクがSNS上である声明を出した。
フィルヒル・ファンダイク
「これは無害なユーモア?フットボールのロッカールームでの会話?単なる意見?
違う!一線を越えている。
これが初めてではない、2回目でもない。何度も繰り返してきた。いい加減にしろ。
我々オランダ代表選手たちは「Veronica Inside」のインタビューはもう受けない」
彼が言及していたのは、オランダの人気番組「Veronica Inside」。問題になっているのは、司会者であるヨハン・デルクセン氏の発言だ。
『De Telegraaf』によれば、元サッカー選手でもあるデルクセン氏は、オランダ人ラッパーのAkwasiを“ブラック・ピート”と揶揄するような冗談を口にしていたという。
問題とされるシーンがこちら(以下動画1分26秒~)。
白髪で髭を蓄えたのが、デルクセン氏。民衆の前で演説していた黒人男性が、Akwasiだ(Akwasiはガーナにもルーツを持つ)。
“ズワルト・ピート(ブラック・ピート)”はミラのニコラオスの物語に登場するピエロ風のお供で、オランダやスペインでは一般的だという仮装の際には顔を黒く塗る。
デルクセン氏の発言は多くの人達から人種差別的だとみなされているそう。そうしたなか、ファンダイクらオランダの男女代表は、今後同番組はボイコットすると宣言した。
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ただ、デルクセン氏は「個人的にはあのジョークはそれほど悪いものだとは思わなかった。この空騒ぎは過ぎ去るだろう」と述べているという。