――まだ天皇杯は残っていますが、今シーズンはどんな一年でしたか?

新型コロナウイルスがあり普段とは違う一年を過ごすことになりました。環境を含め色々な面で大変でしたが、中断期間が明けてから自分たちが難しい環境、状況を乗り越えて、チーム全員が一致団結することによって今シーズンの結果につながったのではないかと思います。

自分たちがピッチで戦うことによって、サポーターの皆さんたちに熱いものを感じてもらう、モチベーションを高めてもらうことができたと思いますし、また逆に自分たちも皆さんからエネルギーをもらいながらプレーすることができました。

そういった意味で今シーズンは、サポーターの皆さんたちとともにタイトルを勝ち取れたのではないかと思います。

自分たちのスタイルを追求した一年

――川崎フロンターレは今シーズン、システムが変わって攻守により攻撃的なスタイルになりました。CBとしてはどう感じていましたか?

仰る通り、今シーズンはよりアグレッシブで攻撃的なチームになりました。ディフェンスのポジションとしてはやはり前を助けるためにコンパクトにして、常にチームを押し上げる。それはすなわち90分を通して自分の背後を空けることになるので、そこもしっかり意識しながらプレーしなければなりませんでした。

後ろの選手は前の選手たちにしっかりと付いていき、どれだけ相手陣の中で自分たちのプレー、自分たちのスタイルでサッカーができるかを追求しながらやってきました。一年を通して自分たちが理想とする形は出せたのではないかと思います。

――DFラインを組むことが多い山根視来選手、谷口彰悟選手、登里享平選手はそれぞれどんなプレーヤー?

DFラインに関しては一人一人の特徴を生かしながらプレーできたと思います。

ショウゴ(谷口)とは真ん中でよくコンビを組みますが、一番大切にしていたのは二人でコミュニケーションを取り、話し合いながらプレーしていくことです。ゲーム中はお互いが前の選手にも指示をしながらプレーしていました。

ミキ(山根)の特徴に関しては、積極的に攻撃に出て、攻撃が終われば戻ってくる。そのアップダウンの素晴らしさを彼は持っていると思います。ノボリ(登里)に関しても、彼のスピードを生かしてディフェンスだけではなくしっかり前に出ていく力は持っています。

本当に一人一人の特徴がかみ合いながら、一人のために周りがカバーするという連携のとれたDFラインになっていたと思います。